宮古島前市長が控訴 陸自用地取得巡る収賄罪 有罪判決に不服

 宮古島市上野野原の陸上自衛隊駐屯地の用地取得を巡る汚職事件で、国への土地売却の便宜を図った見返りに現金600万円を受け取ったとして収賄罪に問われた前宮古島市長の下地敏彦被告(76)の弁護人は7日、懲役3年、執行猶予5年、追徴金600万円とした2月22日の一審那覇地裁判決を不服として控訴した。

 弁護側は公判で、現金の受け取りは認めた上で、陸自配備計画の受け入れ表明は市長の職務権限に含まれず、600万円は政治資金として受け取ったなどとして、無罪を主張していた。

 判決によると、宮古島市長だった下地被告は、自身の陸自配備計画の受け入れ表明により「千代田カントリークラブ(CC)」の土地を陸自駐屯地用地として国に売却できた謝礼と知りながら、2018年5月24日、東京都内で千代田CCの元社長から現金600万円を受け取った。

© 株式会社琉球新報社