2022年3月8日(火)、東武東上線に「なりもす駅」が誕生しました。
といっても新駅ができたわけではありません。これはモスバーガーを展開するモスフードサービスの創業50周年を記念した東武鉄道とのコラボ企画の一環で、「成増(なります)駅」に期間限定で特別な看板を掲出するというもの。4月3日(日)までのおよそ1ヶ月にわたり、ホーム看板6ヶ所12面、南口の駅名看板1ヶ所が変更になります。
3月8日(火)にはモスバーガー50周年記念イベント「なりもすへ行こう!」が行われ、「モス坊や」のイメージを継承した新コーポレートキャラクター「リルモス(LilMos)」が登場。東武とのコラボ企画の全容も明らかになりました。
なぜ東武コラボ?実は「成増」は”発祥の地”
“日本で生まれ、日本の味を大切にする”ハンバーガー専門店、モスバーガーが誕生したのは1972年のこと。1号店は現在の「モスバーガー成増店」と同じ場所で、八百屋の倉庫を借り受けて、わずか2.8坪の広さで営業を開始しました。モスフードサービスの中村栄輔代表取締役社長は、開業当時のエピソードを次のように語ります。
「とにかくとびきり美味しいものを提供したいという思いで、開業資金のほとんどを商品の開発費につぎ込んでしまいました。店舗には空調もなく、客席のない立食スタイルのお店です。始めはなかなかうまくいかず、失敗の連続でした。そうしたなか、当時お客様の中心だった学生の方々がチラシ配りを手伝ってくれたり、地域の女子高校生がテリヤキバーガーのおいしさを口コミで広めてくれたり、多くの方に支えていただきました」
味噌としょうゆを使った「テリヤキバーガー」(1973年)やお米を使った「モスライスバーガー」(1987年)といった日本の食文化を取り入れたユニークな商品を生み出しながら、モスバーガーは事業を拡大。今では国内約1,250店舗、海外ではアジアを中心に9つの国と地域へ約450店舗を展開し、日本の誇るハンバーガーチェーンとして人気を博しています(※店舗数は2022年2月末時点のもの)。
50周年記念で東武鉄道とコラボした理由は、同社の「成増駅」がモスバーガー1号店の最寄り駅だから。東武鉄道の福原秀之執行役員鉄道事業本部副本部長は、駅名看板の変更といった「鉄道会社だからこそできる仕掛け」でモスバーガーの50周年を応援し、板橋区、成増の魅力発信につなげていきたいとします。
「なりもす駅」だけじゃない、モス×東武コラボ企画をご紹介!
「なりもす駅」以外のコラボ企画として、2022年3月7日(月)~4月3日(日)まで、東武東上線池袋駅~小川町駅間で50000型車両1編成(10両編成)を使用した「東武東上線モス号」を運行します。車両の先頭部、最後尾にはオリジナルのヘッドマークを掲出し、車内はモスの広告でジャック。乗るだけでお腹が空く列車です。
2022年3月12日(土)(モスバーガー開業日「モスの日」)からは、東武東上線17駅の窓口で「モスバーガー50周年記念乗車券」も発売します。A4サイズの3つ折りのオリジナル台紙に硬券切符を3枚セットしたもので、発売額は1,000円(税込)です。発売枚数は2,000セット、発売期間は4月3日(日)までとなっていますが、売り切れ次第販売は終了となります。
<販売駅>
池袋、下板橋、大山、上板橋、成増、和光市、朝霞台、志木、ふじみ野、川越
川越市、若葉、坂戸、東松山、森林公園、小川町、武州長瀬
その他にもTOBU POINT アプリで「モスバーガー50周年記念クーポン」を配布、東上線成増駅下りホーム下り方にお祝い看板を設置するなど、ちょっとお得になったり嬉しくなったりする「鉄道会社だからこそできる仕掛け」でモスバーガー50周年をお祝いします。
もちろん、モスバーガー側ではコラボ以外の施策も多数実施しています。代表的なものとして、モスバーガー成増店では、創業当時から1990年代まで販売していたメニュー「モス・ダブルバーガー」を現代にアレンジした「なりもす・ダブルバーガー」(660円)を期間限定販売。こちらも4月3日(日)までとなっています。
記事:一橋正浩