「カードはあまり下ろせない」 不審に思い、詐欺被害防ぐ JAセレサ川崎職員に感謝状

竹之内署長(左)から感謝状を受けた高村さん=宮前署

 神奈川県警宮前署は2月24日、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、セレサ川崎農業協同組合宮前平支店(川崎市宮前区土橋)の高村裕之さん(42)に感謝状を贈った。

 署によると、窓口担当の高村さんは同月4日、約100万円を下ろしに来た同区の80代無職女性から「キャッシュカードはあまり下ろせない」と声を掛けられたことを不審に思い、使い道などを尋ね、長男に成り済ました男らが金をだまし取ろうとする詐欺の手口と見抜いて通報。被害を防ぎ、受け子の男の逮捕につながった。

 高村さんは「大事なお金を守ることができて、ほっとしている。経験を職員に伝えていきたい」と力を込めた。竹之内信尋署長は「署員も対策を講じているが、金融機関の皆さまの水際での対策が不可欠であり、最後のとりで。引き続きご協力をお願いしたい」と感謝を伝えた。

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