青森―佐井 高速船「シィライン」運航終了へ 2022年度末、赤字補填打ち切りで

 青森-むつ市脇野沢-佐井航路で高速旅客船を運航するシィライン(青森市)について、山崎隆一社長は8日の取材に対し、2022年度末で運航を終了する方針を示した。同社を巡っては、むつ市と佐井村が赤字補填(ほてん)を22年度で終える意向を表明。山崎社長は「両市村からの補填なしでは経営が立ちゆかず、23年度以降の運航継続は難しいだろう」と無念さをにじませた。

 山崎社長によると、今月中旬に役員会を開いて今後の対応やスケジュールなどを協議し、5月末から6月頭ごろの株主総会で正式決定する予定。高速船「ポーラスター」などの資材は売却して赤字補填に充てるという。

 同社は毎年1億~2億円余りの欠損金があり、国や両市村が補填してきた経緯がある。20年度の乗船率は2%にとどまり、1億4953万円の赤字を計上。国の事業を活用するなどして経営改善に努めてきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって利用が低迷し、厳しい経営が続いていた。

 今月4日にはむつ市役所で山崎社長と宮下宗一郎市長、樋口秀視・佐井村長らが会談。山崎社長は航路存続へ支援継続を求めたが、両市村の「補填は22年度が最後」との考えは変わらなかったという。

 山崎社長は「県内観光や住民生活を支える航路として頑張ってきたが、一つの企業ではどうしても限界がある。運航終了は残念だが仕方がない」と話した。

 同社の航路は国の補助対象となる離島航路の指定を受けている。

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