「住みたい街ランキング2022年」に地殻変動!人気は都心から郊外へ!川越など個性派の街が急上昇したワケ

△子育てファミリーから人気急上昇中の千葉県流山市〈写真はつくばエクスプレス「流山おおたかの森駅」〉

多くの街ランキングの中で最も注目度の高い「住みたい街ランキング」の首都圏版が先週、リクルート社から発表されました。

コロナ禍がもたらしたテレワークの普及、二地域で生活する「デュアラー」などが話題を呼ぶなか、いま「住みやすい街はどこか」に人々の関心が集まっています。

今年の調査では人気の街が都心から郊外へ大きくシフトし、ランキングに地殻変動があったことが明らかになりました。

「住みたい街ランキング」トップ3に大宮!

3月3日に公表された「SUUMO住みたい街(駅)ランキング2022 首都圏版」は、リクルート社が首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)に居住する20~49歳の1万人を対象に実施(今年1月初旬)したものです。

コロナ禍の影響がうかがい知れる結果となりました。

【2022年 トピックス】
➊「大宮」が初のトップ3入り
➋得点ジャンプアップの駅・自治体は「流山」「船橋」など千葉県が上位へ
➌近郊観光地の「鎌倉」「川越」「江ノ島」が上昇
➍東京駅から30~50km圏の多数の駅が初めてランクイン

郊外の街が軒並み上昇へ

トップ3は「横浜」が首位を堅持し、「吉祥寺」が3位から2位へランクアップ、郊外の「大宮」が3位に食い込んだ一方で、都心の「恵比寿」が2位から4位へダウンしました。

トップ20を見ると恵比寿だけでなく、目黒や品川、中目黒、表参道といった都心の人気の街がいずれも順位を下げています。

これに対し、大宮と浦和(共に埼玉県)、鎌倉(神奈川県)、船橋と流山おおたかの森(共に千葉県)が順位を上げました。

都心の人気エリアが低迷し、郊外の街が上昇する構図となったのです。

街の活性化、人の流れがカギ

さらに、トップ50の中で大きくランクアップした街は、神奈川県の藤沢(30位→25位)、埼玉県の川越(46位→30位)、千葉県の新浦安(46位→42位)、神奈川県の辻堂(50位→46位)とやはり郊外の街が目立ちました。

🔳得点ジャンプアップした街(駅)ランキング〈首都圏〉

これはコロナ禍による影響が考えられます。
在宅時間が長くなり、利便性に優れた都心だけでなく、郊外の住環境などにも目が向けられた結果ではないでしょうか。

そして、3位に上昇した郊外の「大宮」で、“住みたい理由”として急増したのが「雰囲気のいい飲食店やお店があるから」(10.9%→25.1%)でした。
1位の「横浜」とも共通しているのは再開発が進み、新しい店舗や文化娯楽施設などが増えて街が活性化し、新しい人たちを呼び込んでいることなのです。

🔳得点ジャンプアップした自治体ランキング〈首都圏〉

個性のある街は強い!

リクルート社のSUUMOジャーナルでは、今年ランクアップした街の特徴について「個性のある街は強い」としてこう分析しています。

『これまでは「利便性、知名度」により、都心の“おしゃれ、先進的”なイメージの街が上位を占めていましたが、今回は「子育てしやすい住環境」や「自然豊か」などの影響が大きかったと考えます。
ランクアップした街を見ると、海に近い(鎌倉、藤沢、新浦安、辻堂)、古都の街並みが残る(鎌倉、川越)、文教地区(浦和)、夢の国に近い(新浦安)といった明確な個性のある街が評価を高めたのです』

【ベスト10】住みたい街ランキング2022 首都圏版

「SUUMO住みたい街ランキング2022 首都圏版」の詳細はこちら

この記事と画像の出典:㈱リクルート 公式サイト及びSUUMOジャーナル(山本久美子氏執筆)

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