【北京パラリンピック・3/11◆本日の競技をピックアップ】バイアスロン最終種目12.5kmに佐藤圭一、出来島桃子、阿部友里香が出場

アルペンスキーは女子大回転が行われる。男子と同じく各選手2回ずつ滑り、合計タイムを競う。高速系(滑降とスーパー大回転)とは異なる斜面、気温が上がり変化した雪質にどれだけ対応できるかが鍵になる。日本の期待はやはり、座位の滑降とスーパー大回転で金メダル、スーパー複合で銀メダルを獲得した村岡桃佳。2018年平昌大会に続く全5種目メダルはすでに射程内であり、残る2種目の色が何になるかが焦点といっていい。金メダル争いのライバルはやはり、滑降、スーパー大回転銀メダル、スーパー複合金メダルのアナレーナ・フォルスター(ドイツ)になるだろう。スーパー複合では後半の回転で村岡を逆転し、技術系種目での強さを見せつけた。しかし、村岡も大回転は得意であり、平昌大会唯一の金メダルは大回転で獲得したものだ。連覇への意気込みは強く、接戦は必至か。立位はスーパー複合の回転で順位を上げ、技術の高さを見せた本堂杏実に期待。視覚障がいは、2種目で金メダルに輝いているヘンリエタ・ファルコショーワ(スロバキア)、3種目すべてでメダルを獲得している朱大慶(中国)らに注目。

バイアスロンは最終種目の男女12.5kmが行われる。これまでの2種目は男女ともウクライナ勢の活躍が目立ち、6kmでは計7個、10kmでは女子立位と男子視覚障がいで表彰台を独占したのをはじめ、金2、銀4、銅3個のメダルを獲得した。この種目でも主役になるのは確実で、何人が表彰台に立つかが焦点になる。日本からは男子立位の佐藤圭一、女子立位の出来島桃子と阿部友里香が出場。佐藤、出来島は10kmで射撃のミスは少なかったものの、クロスカントリーで順位を上げられず、9位と10位。10kmよりさらに距離が伸び、気温の上昇で雪面が難しい状態になっているため厳しいレースになるが、上位進出を果たしてほしい。阿部はバイアスロンは2種目目。6kmは16位に終わっただけに、一つでも上の順位でフィニッシュしたい。

スノーボードはバンクドスラロームの男子下肢障がいLL1 、LL12、上肢障がい、女子下肢障がいLL2 が行われる。オリンピックにはない種目で、複数で滑り着順を競うスノーボードクロスに対しタイムを競うもの。バンクと呼ばれる傾斜がついたカーブがあるコースを1人ずつ2回滑り、最も速いタイムで順位が決まる。12日開催予定だったが、気温が上がり雪が解ける可能性などを考慮して日程が前倒しになった。日本からは男子スノーボードクロスLL1クラス5位の小栗大地、7位の小須田潤太、LL2クラス5位の市川貴仁、8位の岡本圭司、12位の田渕伸司、上肢障がい8位の大岩根正隆が出場。それぞれスノーボードクロスでは決勝進出ならなかったが、この種目ではメダル争いに加わってほしいところ。

アイスホッケーは準決勝2試合と、5、6位決定戦画行われる。準決勝第1試合はカナダと韓国が激突。予選リーグで6-0で圧勝したカナダの優位は動かないが、韓国が意地を見せられるか。第2試合は3連覇を狙うアメリカと、開催国中国が対戦する。中国はパラリンピック初出場ながら通算18得点2失点で3連勝してB組を1位通過。1回戦(順位決定予備戦)ではB組2位のチェコと再戦し、4-3で世界ランク5位の強豪を振り切った。一方のアメリカはカナダを5-0、韓国を9-1で一蹴し、世界ランク上位が集まったA組を1位通過。前評判通り頭一つ以上抜けた力を持っているが、地の利があり、大会中にも成長している中国がどこまで食い下がることができるか注目だ。5、6位決定戦はチェコとイタリアが対戦する。

車いすカーリングは準決勝2試合と3位決定戦が行われる。準決勝第1試合は予選リーグ1位の中国と4位カナダが対戦する。平昌大会金メダルの中国は地元で連覇を期待された重圧で固くなたのか、連敗スタート。しかそこから8連勝と地力を見せつけた。勢いでは1歩抜けている。カナダには予選リーグ初戦で敗れているが、その雪辱を狙って意気込みが空回りしない限り、試合を優位に運ぶだろう。準決勝第2試合はスロバキアとスウェーデン戦が対戦。予選リーグではスロバキアが6-5で勝利したが、力の差はない。わずかなミスで試合の流れが傾くだろう。それぞれの試合を制し、決勝に進むのは? 準決勝終了後に行われる、銅メダルを懸けた戦いも見もの。

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