里神楽の魅力を伝え 厚木、華やかな衣装や小道具など展示

神楽で使う面を手にして展示品を紹介する垣澤社中の垣澤瑞貴さん=厚木市中町のアミューあつぎ5階アートギャラリー1

 華やかな衣装や小道具、写真パネルなどで里神楽の魅力を伝える「第1回相模里神楽垣澤社中(かきざわしゃちゅう)展示会」が15日まで、厚木市中町のアミューあつぎ5階アートギャラリーで開かれている。新型コロナウイルス禍で神社の例祭などで舞う機会が減る中、新たなファンを増やそうと同社中が初めて開催した。11~13日には演舞も披露する。

 相模里神楽は同市愛甲地区に伝わる神楽。世襲で継承している垣澤社中が伝えるが、この2年間はコロナ禍で神社の祭りなどでの出演機会が激減したという。

 次期家元の垣澤瑞貴さん(38)は市内の竹林や旧家で舞う動画をインターネットにアップしたり、同市観光協会とコラボして撮影した写真パネルを小田急線本厚木駅東口地下道に展示するなど、幅広い層にアピールする工夫を重ねてきた。

 今回の展示会では、華やかな衣装をはじめ、剣や鈴などの小道具、獅子舞で使う獅子頭、写真パネルや動画など50点余りが並ぶ。竹林で白い狐(きつね)の面を着けた天狐(てんこ)が躍動的に舞う動画や、繁華街におかめが登場する写真パネルなどは、これまでになかった神楽の不思議な魅力を伝えている。

 垣澤さんは「日本舞踊家と共演するなど新たな出演機会も増えてきた。神楽がプロの仕事として成立する環境をつくっていきたい」と語る。アニメなどをきっかけに関心を持つ若者も増え、神楽を学ぶ生徒がここ1年間で20人ほど集まったという。

 展示会は午前10時~午後4時。入場無料。11~13日の正午と午後3時から、獅子舞の演舞を披露する。希望者は直接会場へ。問い合わせは相模里神楽垣澤社中みずき会、電話046(229)0485。

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