沖縄地区税関は4日、2021年の偽ブランド品など知的財産権侵害の輸入差し止め件数が10年の統計公表開始以来、過去最少の123件だったと発表した。21年は前年比10.9%減で、4年連続で過去最少を更新した。
輸入差し止め物品数は、前年比11%増の1106点だった。このうち約80点が人気アニメ「鬼滅の刃」に関連した物品だった。統計公表開始以来最少だった20年に次いで、過去2番目に少なかった。
国別では中国からが最多で、全体の58.5%を占める72件だった。一方、ベトナムからは前年比180%増の14件、フィリピンからは前年比85.76%増の13件で、構成比を伸ばした。
品目別では、偽ブランドなどの衣類が53件と最も多く、次いでバッグ類が47件、靴類が22件。3品目で全体の76.7%を占めた。
沖縄地区税関によると、ここ4年間は件数、物品数ともに減少傾向にあるという。担当者は原因を一概に言えないとした上で「ネット販売などで物流形態が多様化していることが一因の可能性がある」と指摘した。
(古川峻)