清原球場 大規模改修へ 宇都宮市、22年度設計着手の方針

大規模改修に向けた基本設計が予定される宇都宮清原球場

 宇都宮市は、清原工業団地にある宇都宮清原球場の大規模改修に向けた基本設計に新年度着手する方針を固めた。球場は完成から30年以上が経過し、老朽化が進んでいる。バックネット裏にある部屋の増改築や観客席の改修などを行いたい考えで、今後、具体的な工事内容や期間などを決定する。

 市教委スポーツ振興課によると、同球場は1988年に完成した人工芝の球場。高校野球の県大会決勝やプロ野球公式戦の開催場所となるなど、県内トップレベルの球場として活用されている。

 市は球場に必要な設備を逐次更新しており、2016年度には人工芝の張り替えを実施。本年度は故障したスコアボードの改修を行い、4月に運用を開始する予定となっている。

 一方で、大会関係者の控室などに使われるバックネット裏の部屋では、雨漏りが発生するなど施設の老朽化が進行している。今後も施設を維持していくため、大規模改修に着手することにしたという。

 大規模改修では雨漏りを防ぐ防水工事に加え、部屋の増改築や観客席の改修なども行う見込み。部屋の増改築はプロ野球などの大規模イベントの際、関係者の控室などが不足している現状を踏まえて検討する。

 観客席は現在、1席ずつ分かれている個別席がバックネット裏に1400人分。ベンチシートとなっている内野席が1万4600人分ある。このうち個別席の需要が高いことから、改修で増やす方針。

 また、現在は水銀灯である6基の照明設備を発光ダイオード(LED)化することも検討する。

 市は基本設計事業費として、22年度一般会計当初予算案に2600万円を計上。開会中の定例市議会で可決されれば、4月以降に入札を行い基本設計の委託業者を選定する。

大規模改修に向けた基本設計が予定される宇都宮清原球場

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