根尾や石川昂…中日期待の若手ズラリも藤浪に完敗 露見する“補強ゼロ”の不安

中日・石川昂弥(左)と根尾昂【写真:小西亮】

阪神先発・藤浪から1本もヒット打てず…問われる真価

中日は12日、甲子園球場での阪神戦に0-3で敗れ、オープン戦4連敗となった。対外試合が始まった当初は期待の若手たちが次々とバットでアピールしていたが、開幕が近づくにつれて快音は途絶え気味に。昨季は貧打に喘ぎながらオフに大型補強をせず、現有戦力の底上げを図ってきた現状に一抹の不安が見え隠れしている。

大島や京田ら主力は出場せず、若手中心のオーダーで臨んだ一戦。阪神の先発・藤浪の前に歯が立たなかった。2番の根尾も、5番のドラフト2位ルーキー・鵜飼も、6番の石川昂も、1安打も放てず。ようやく1番の岡林がチーム初安打となる三塁内野安打を放った6回には、マウンドには2番手の小野が上がっていた。

オープン戦の序盤は3年目ドラフト1位の石川昂や鵜飼がアーチを放って猛アピール。外野候補でもある捕手登録の山下らも一発を放ち、明るい兆しを見せていた。しかし、直近4試合で奪ったのはわずか2得点。最大の課題である得点力不足が顔をのぞかせつつある。

開幕まで2週間を切り、開幕ローテを担う投手は仕上げに入っていく時期。相手のレベルが上がっていく中、若手たちはいかに一線級の投手に対応できるかが求められる。その点、岡林はチーム最多の12安打を放ち、ほぼ右翼の座を手中にしている状況。この日も藤浪撃ちこそかなわなかったが、先頭打者の初回には四球を選んで出塁。すかさず盗塁を成功させてチャンスを演出した。

昨季12球団ワーストの69本塁打と低迷しながら、助っ人ら大砲候補の補強には乗り出さず。若手が成長するほか道はない。今季も点が取れないドラゴンズのままなのか、立浪監督のもと生まれ変わるのか――。若手たちにとっては、真価の問われる2週間となる。(Full-Count編集部)

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