「仙台市では感染者の減少傾向が続く」下水でウイルス量調査の東北大学・佐野大輔教授

下水の中に含まれる新型コロナウイルスの量を調べ、仙台市の向こう1週間の感染者数を予測している東北大学の佐野教授が、14日に最新のデータを公表しました。

今週の仙台市の感染者数は先週よりも若干減り、減少傾向は続くと見ています。

東北大学大学院工学研究科の佐野大輔教授のグループは、毎週仙台市内の下水処理場から下水を採取して検出された新型コロナウイルスの量から、次の1週間に発生する感染者数を予測しています。

2月から今週までの結果をまとめたグラフです。赤い線で示したものが研究による予測値で、青い線で示したものが実際に確認された感染者数です。

先週は、2074人の予測値に対して実際に確認された感染者数は2239人で、若干予測値を上回りました。 1週間の感染者数としては、前の週と比べ5パーセント下がりました。

今週の仙台市内の感染者数は、先週の実測値を386人下回る1853人と予測されていて、緩やかながらも減少傾向が続くとみています。

東北大学大学院工学研究科佐野大輔教授「予測値としては下がったんですけれども、下水を見ていても、先週の調査結果のウイルス濃度は先々週とほとんど変わらないので、下水の方にウイルスを出している人の数はそんなに変わらない。すごく身近に感染の機会があるという状況は変わってないということになりますから、引き続き気を付けて過ごしていただく必要があるのかなと」

この予測は、これまでの感染状況のデータをAI=人口知能が学習し分析しています。 第5波までは、子どもの感染がそれほど多くみられなかったため、佐野教授は今後10歳未満の感染が再び増加すれば予測を超える恐れがあるとしています。

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