【後編】「若きカリスマヒーラー」として注目を集めるyujiさんって、一体どういう人?

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BOOKOUTジャーナルとは
知られざる想いを知る―。
いまいちばん会いたい人に、
_いちばん聞きたいことを聞く、
ヒューマンインタビュー。
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文/井尾 淳子

<前編はこちら>

本来の宿命を見つけるには? 「8歳までの自分の行動の中に答えがあります」

—yujiさんの実測によると、本来のレールから外れている人はなんと「99.2%」!
でも、「自分のしたいことがわからない」という人は決して少なくないですよね。

「ええ。おかしな犯罪や事件が起こるのも、適材適所で咲いていない人が増え過ぎてしまったせいです。たとえば、本当の宿命はべつの職業なのに、家業の病院を強制的に継がせられた……とか。

そうすると、人生はたちまち向かい風に転じ、医療ミスなどの事故が起こったりすることもあります。反対に、ブレずに自分の宿命を生き続けている人は、つねに後ろから“上”からの追い風が吹いている。だから人生がうまくいくわけです」

**—本来の場所に戻れるよう、クライアントの手助けをしてくれるのがyujiさんのセッション。
自分でも、向かい風の原因や今生の宿命に気づくヒントは、どこかにあるのでしょうか?**

「ヒントは、8歳までの無意識レベルでの行動パターンの中にあります。人はもともと、自分の進むべきことは何か、ちゃんとわかっているんですよ。地面の中にある種が、芽を出し始めるのを人間の年齢にたとえると、ちょうど8歳頃なんですね。

ところが、芽を出したとたんに余計な添え木をされたり、間違った養分をまかれたりするんです。ひまわりとして生まれた種なのに、“この子には薔薇になってほしい”という、親のエゴや世間体、しつけなどに振り回された結果、どんどん自分の本来の種から逸れて、結果苦しい思いをすることになってしまう」

ひまわりとして生まれてきたのに、 あなたは薔薇を目指していませんか?

—具体的には、8歳までの自分のどういう部分に着目して遡ればいいのでしょうか。

「子ども時代、なぜかわからないけどはまっていたこととか、必ずあると思うんですね。たとえば、身体を動かすのが好きな子だったのか、反対に本ばかり読んで、空想している子だったか。絵を描いていたか、文章を書いていたか、人と話すのが好きだったか。お店屋さんごっこが大好きだったとか。

そういう自分の本質と、人から見られている自分、大人になってから構築している自分、これらが三位一体になってきちんと重なっていれば、まったくブレのない人生なので、ちゃんとうまくいくんです。自分でも“自分はひまわりだ”という自覚があって、人から見てもひまわりであれば、花屋でもひまわりとしての価値で買ってもらうことができる。それなのに、間違えて薔薇を目指して育てられたら、生育方法も管理もすべて間違えてしまうので、美しい花を咲かせることができない。

人間にたとえれば、間違った相手と結婚してしまったり、能力を発揮できない職場に就職してしまったり……」

—わかりやすいですね! …でも中には、8歳までの記憶が今ひとつ思い出せない、という人もいると思うのですが、その場合はどうすれば?

「僕の上司のような“上”の存在は、有形無形のサインを沢山送ってくれていますよ。たとえば、なぜか病気にかかりやすいとか、大病したおかげで医学の知識がついたとか、人生の歴史の中で、どうも“健康”や“医療”といったジャンルにアンダーラインが引かれているな、と感じる。

あるいは、親が事業に失敗したり、パートナーが借金をしたり、お金にまつわる苦労が多い方は、“お金”。外見に対するこだわりやコンプレックスが人より強いなら“美容“とか。このようになぜかいつも心のどこかに引っかかる要素は、その人にとって必ず通らなければならない、“人生の表参道”のようなものなんです」

撮影:yuji

人は成長し続けることが課題。 人生から「安泰」の文字は消しましょう

**—「宿命と同様、人生の表参道も、生まれた瞬間に決まっています」というyujiさん。
たとえネガティブなことであっても、表参道に辿り着くためには必要な要素なのだそう。**

「アンダーラインが引かれるキーワードはネガティブなことばかりとは限りませんが、それぞれの人が人生の表参道に辿りつくよう、気づきのトラップになっている場合が多いんです。

実際、明治神宮に行こうと思ったら、必ずこの道、橋を渡らないと辿り着けないというポイントがありますよね。表参道までの距離をショートカットするか遠回りをするかは人によって違いますが、ある程度のエリアは決められている。そこであみだくじのように人生を進んでいくわけですが、道の選択を間違えると、さまざまなトラブルが上からの指示で降り掛かってきて、もとのレールに戻されるんです」

—では、多少の挫折や苦労はあっても、決められた宿命にさえ従っていれば、人生は安泰、ということですか?

「と、思いますよね? でも人にはみんな、“運命周期”というのがあるんです。宿命のエリア内にいても、人間は成長していかなければならないので、ずっと同じところに留まっているのは許してもらえません。もう小学校は卒業して、中学に進む段階にきているのに、なぜまだそこにいるの? という時は、時限爆弾みたいな装置によって、荒波に放り込まれます。現状維持は後退と同じとみなされるんですね。

人は原石で生まれてきて、ガリガリと魂を削って、ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドになって人生を終えるのが課題です。原石が磨かれていなければ魂の価値が高まらないから、修行にならない。セッションではいつも、“安定”という二文字は辞書から消しましょうとお伝えしています」

—人生、そう簡単にラクはさせてもらえないんですね……。

「はい、残念ながら(笑)。0歳で生まれて亡くなるまで、いろいろなライフステージがありますよね。小・中・高校、大学があって就職をして、結婚、子育て、親の介護、遺産相続に孫の世話とか。人生はそういう風にステージが上がっていくはずなのに、ひとつのステージに留まっていたら物事が前に進みません。

宿命として、子どもをもたない設定の方はべつとして、ずっと独身で子どもをもたないでいると、親には孫が出来ないから、両親にとってはなかなかミッションがやってこない。そうなると、強制的に会社をリストラされたりして、次の職場で将来の配偶者が登場するという風が吹くこともあります。結果、クビにしてくれてありがとう、ですよね(笑)。

物事は必然なので、自分が成長していけるような道筋を意識して、選択していくことが大切です。“この会社、仕事では自分は役目を終えたな”と気づいて新しいチャレンジをすれば、ソフトランディングでダメージなく人生を進んでいけます。反対にいつまでも同じポジションに執着したり、安泰しようとしがみついていると、ハードランディングでリストラなどに遭ったりしますね」

—人生の壁にぶち当たった時は、「本来の宿命から外れているか」「外れてはいないが、停滞している時」と考えればいいんですね。

「今いる座標に気づくには、自分に降りかかることだけを狭い範囲で見ないで、自分がやろうとしていることが社会にどれだけ貢献するか、人に影響を与えるかで考えた方が早い。どんなにクリエイティブなことに憧れがあったとしても、手先が器用な人がものづくりをしたほうが、不器用な人がやるよりいいですよね」

撮影:yuji

勇気を出してダイブした人には、 上からのサポートが惜しみなく与えられる

—狭いところだけを見ていると、自分が今生で果たすべき課題をいつまでたっても見つけられない、と。

「エゴの意識だけで生きていると、適材適所の和を乱すことになるんです。自分の向き不向きもありますが、物事がうまくいかない時は、自分の執着がほかの誰かのジャマをしてはいないかどうかを考える視点を持てるといいですよね。本当は今の会社を辞めて、別の職場に行ったほうが、会社にとっても自分にとってもプラスになるとか。

なので僕がセッションで気をつけているのは、クライアント個人にとっての幸せだけではなく、その方がこの先関係する未来軸が、社会全体にとっての幸せ、豊かさにつながることをメインにお伝えすることです。“玉の輿に乗るにはどうすれば?”みたいなことではなく、その方の人間関係や家族関係、生まれる子どもなど、全体がベストな方向で底上げできる方法をお伝えしている。クライアント個人に対してだけ、この仕事をやっているという意識は正直あまりないんですよ」

—つまり人生の帰路に立たされたような時は、あまりおそれず、ピンときたことに飛び込んでいけばいい?

断然、やった方がいいです! だって、僕がいましているようないかがわしい仕事でも食べていけているんですよ(笑)。ついこの前まではメディアに露出することもなかったし、口コミだけで大勢の人の予約待ちにまでなったのは自分でも意外ですが、でもそれはもう“上司”からの指令であって。

勇気を出して、清水の舞台からダイブした人には、神は贔屓してご褒美をくれると思っています。どんな人にも与えられた才能と、宿命を生きる領域がある。子どもの頃からの本能が求める居場所にハマれば、おのずと開花します。でも、“そんな夢みたいなことでは食べていけない“とか、“今さら転職なんてないわー”と言い訳をしていつまでも飛び込めない、自分を偽って世の中に適応させている人たちは、上からの警告に、早く気づいていただきたいですね。

目の前の損得勘定だけで生きていると、三途の川をエコノミークラスで渡ることになっちゃう。みなさん、できるならビジネスクラスで渡りたいですよね?(笑)」

—絶妙なたとえがまた出ましたね(笑)。人生は、さまざまなサインにどれだけ敏感に気づくことができるのか、そのセンサーが問われているように思いました!

巡礼の旅を通して、五感を研ぎ澄まし、 何者でもない自分と向き合う

「不安定な世の中だから、みなさん守りが非常に固くなっています。本当は上からクラウドでヒントがバンバン降りてきているのに、ですよ。でも、メディアはこぞって、“配偶者に求める年収は“だとか、“平均結婚年齢までに結婚しなければ“といった情報を一方的に流してくるので、どうしても惑わされてしまう。

情報を取捨選択して精査する力をもたないと、一種の洗脳というか、ただのノイズにしかなりません。そのノイズを一切ゼロにして物事を見たり、感じたりする機会が現代人には必要だと思うんです」

—自分をクリアにして、魂のステージを上げる方法として、yujiさんが行っているのがお遍路や巡礼の旅。初の著書『めくるだけ聖地巡礼 POWERBOOK 星の巡礼 カミーノ編』も、3大聖地のうちの一つであるサンティアゴ デ コンポステーラ(santiago de compostela)までの800kmを超える道程を歩いた記録。

「巡礼に行くと、共に長距離を歩く隣のおじいちゃんが上場企業の社長だろうが偉い人だろうが全然関係なく、同じ目的地を目指す一巡礼者でしかない。肩書などの社会的なものは一切排除して、一人のリアルな自分で内面に向き合う時間が何十日も続くので、リセットするにはすごくいいです」

—自分のアンテナがいつも反応できるようにするには、五感を研ぎ澄ます訓練を意識的に行う必要があるのでしょうか。

「経験にまさるリアルな情報はないですから。ウィキペディアやグーグルは情報を教えてはくれますが、そこが暑いのか寒いのか、どんな風が吹いているのか、どんなパワーを感じるのかまでは伝えてくれません。だから実際にその場に行って、どういうふうに感じるのか、足を運んでみることは必要ですね。

食料もない、外気温3度のスペインの荒涼とした大地を歩いていると、もう後戻りはできない。ひたすら進み続けて次にたどり着かなければのたれ死にしかねない世界では、ああだこうだ頭で考えてる場合じゃない。

そんなスパルタンな旅を通してゴールに辿り着いた時は、大げさかもしれませんが、“自分は唯一無二の存在として生きていていいんだ”という喜びが体中に溢れてきます。何者かになろうとせず、あるがままに今生を生きるための、強力なキッカケになるのではないでしょうか」

—最後に、yujiさんの今後の活動のビジョンを教えてください。

「自分の能力を生かして、目に見えない領域と、デザインという目に見える領域のジャンルをつなげる活動をしていきたいですね。いわゆる“気”がいい場所が僕にはわかるので、たとえデザインがよくても気のめぐりが悪い場所をテコ入れして改善するようなプロジェクトに関わって、広く世に貢献していければと思います。

そして最終的には、地場が抜群にいいところに、本当の自分と対話するための圧倒的な清浄の気をもつ聖地を作りたいですね。そこでは食事もサービスも一切の過剰なことはしない、シンプルな施設に出来ればと思います。今従事している宿命の仕事と、イタリア時代に培ったデザイン経験とを融合して、最終的にはそういう居場所を作っていくんだろうなと思っています」

—そんな場所ができたら、ぜひ訪れてみたいです。Yujiさんの今後の活躍、期待しています!

*「もっとyujiさんのメッセージをダウンロードしたい!」という方に朗報!
10月からWANI BOOKOUTで新たにスタートするyujiさんの新連載もお楽しみに。

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【PROFILE】
yuji**
香川県高松市生まれ。高校卒業後、渡伊。
現地デザイン系大学院卒業後、デザイン事務所に勤務。
帰国後、数社での実務経験を経てクリエイティブとその先を繋ぐ仕事へ。
現在ヒーラーとして多くの人にセッションを行うほか、自身のさらなるレベルアップのために聖地を巡る日々。

**好評発売中!
『めくるだけ聖地巡礼 POWER BOOK 星の巡礼 カミーノ編』(幻冬舎刊)**

yujiさんいわく巡礼とは、「身についてしまった余計な情報を、すべてはずしていくという旅」。プロの写真家顔負けの美しい写真が掲載されている著書は、文章・写真・ブックデザインに至るまで、すべてyujiさんのセルフプロデュース。

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