【新橋】お茶とともに極上の時間を過ごせる「ホテル1899東京」

羽田空港から電車1本で行けるサラリーマンの聖地・新橋。

都営三田線の御成門駅A3出口を出て、明治時代から続く「赤レンガ通り」を進むこと約6分。街の喧騒が落ち着いてくるころに現れるのが、「ホテル1899東京」です。

日本のお茶文化が丸ごと味わえる「ホテル1899東京」

「ホテル1899東京」2Fのフロントに行くと、まるで茶室に入ったかのように感じるかもしれません。お茶道具と茶葉が、モダンな空間に絶妙に溶け込んでいます。

2Fのティーカウンターでは、宿泊者限定で15:00~22:00まで、スタッフが淹れる抹茶や煎茶、季節のお茶を楽しむことができます。

「ホテル1899東京」は、1899年創立の老舗旅館「龍名館(りゅうめいかん)」が手掛ける、お茶をテーマにしたホテルです。

「龍名館」では、料理にお茶の要素を取り入れた新しい和食体験を提供する「レストラン1899お茶の水」を2014年から運営してきました。

しかし、「より多くの人に日本のお茶文化に触れてほしい」という思いから、2018年、新橋の地に「ホテル1899東京」を開業。以来、お茶の魅力が感じられる多彩なサービスを提供しています。

スタッフは必ずしもお茶の専門家ではありません。しかし、お茶を深く愛する気持ちを持っています。

ホテル責任者の勝野友春(かつの ともはる)さんは、笑みを浮かべながら「ここのお茶が本当に好きなんです。特にティーソーダは毎日1杯は飲んでいます」と話してくれました。お茶への愛情は、プロ顔負けでしょう。

ティーカウンターでは、お客さんの好みやその日の気分などを踏まえて、心を込めて日本茶を淹れてくれます。スタッフの接客には、茶道のおもてなし精神も感じられます。

ホテル内には、茶缶を模して作られたテーブルをはじめ、茶道具に関連するさまざまなインテリアが飾られています。こうしたことから、「ホテル1899東京」は、東京で唯一無二のお茶のホテルとして知られています。

お茶関係のインテリアが楽しめる4種類の部屋

「ホテル1899東京」には合計63の客室があります。ルームタイプは4種類で、全てツインかダブルです。いずれの部屋にも、お茶に関するユニークなインテリアがあります。

例えば、ルームナンバーが書かれた札。これは、和室のふすま(引き戸の一種)の持ち手をイメージして作られています。

ここでは、今回取材させてもらった「スーペリアダブルB -ENGAWA-」「コーナーデラックスツイン」の特徴や、各部屋共通の設備を紹介します。行ったら、宝探し感覚でお茶関係のインテリアを探してみてくださいね。

「スーペリアダブルB -ENGAWA-」

「ホテル1899東京」では、全ての客室に、抹茶を点てるときに使う「茶筅」をモチーフにしたライトを設置。これはボタンの長押しで光量調節ができます。

枕は、450年の歴史を誇る京都の寝具メーカー「西川」のものを採用。最高の眠りを提供しています。

茶室を意識し、宿泊客に心休まる空間を提供したいという考えから、どの客室にも作業用のデスクはありません。

また、各部屋ともさまざまな空間設計の工夫がなされていますが、「スーペリアダブルB -ENGAWA-」の場合、日本家屋の「縁側」(家と庭をつなぐ板敷の通路)を意識したデザイン。小上がりになったベッドエリアに腰を下ろせば、縁側で寛いでいるかのようなゆるやかな時間を過ごせるでしょう。

お茶がテーマの「ホテル1899東京」らしく、客室内には機能性の高い「BALMUDA」の電気ポットを設置。ミネラルウォーターも2種類用意するなどのこだわりがあります。

お茶の種類もバラエティに富んでいるほか、室内には、スタッフが選定した茶器もあります。

バスタブは、足を伸ばせる大きめのサイズ。丸い窓は、茶室にある円窓(えんそう)のような雰囲気を醸し出しています。

コーナーデラックスツイン

「コーナーデラックスツイン」には大きな窓が備え付けてあり、開放感が抜群です。

絨毯と壁紙は、緑茶を連想させるグリーンとなっており、シックで豪華な雰囲気を感じさせます。

「コーナーデラックスツイン」は、窓際に「縁側」をイメージした空間を設けています。窓の外から入ってくる街の灯りを見ていると、徐々に心が穏やかになっていきそうです。

備え付けのパジャマは、お茶をモチーフにしたデザイン。胸元にかわいらしい新芽の刺繍が施されています。

バス用品は、地元・新橋の会社「ペリカン石鹸」が製造。コンディショナーやシャンプーなどには緑茶エキスが入っており、カテキンやコラーゲン、ビタミンCなどの栄養成分がたっぷり。肌を通してお茶の力を感じることができます。

都会の中にあるカフェ「チャヤ1899東京」

「ホテル1899東京」の1Fには、「チャヤ1899東京」があります。宿泊客だけでなく、一般客も楽しめる日本茶カフェです。

「チャヤ1899東京」の中には、さまざまな茶器やお茶関連の書籍が置かれています。また、ライトは野点用の和傘をイメージしたデザイン。日本の伝統が、モダンなデザインの中に生き生きと息づいています。

このカフェでは、お茶を使った珍しい料理やドリンクを楽しめます。

お茶の香り漂う朝食

「チャヤ1899東京」の朝食は、宿泊客限定で楽しむことができます。

看板メニューの抹茶パンは、静岡県産の抹茶と国産小麦を使用。北海道産の発酵バター・牛乳を合わせて、低温で長時間発酵させ、ふんわりと焼き上げた逸品です。

このほか、お茶の香りが感じられるソーセージなど、お茶を使った創作料理もたくさんあります。さまざまな形でお茶を味わえ、朝もシャキッと目覚められそうですね。

お茶とともに極上のリラックスタイムを

飲む、食べる、そして泊まることを通して、日本茶のさまざまな楽しみ方を伝える「ホテル1899東京」。老舗旅館「龍名館」から受け継いだおもてなし精神に満ちた空間にいると、心からくつろいだ気持ちになるでしょう。

Written by Lin

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