選手層の充実を目指すパイレーツ ボーグルバックとヘンブリー獲得

パイレーツのベン・チェリントンGMは「選手層を厚くしたい」と今後の方針を明らかにしていたが、その発言から24時間経過しないうちに早速、戦力補強に動いた。日本時間3月16日、パイレーツはブリュワーズからFAとなっていたダニエル・ボーグルバック、メッツからFAとなっていたヒース・ヘンブリーとそれぞれ1年契約を結んだことを発表。2選手の加入に伴い、ロースターの枠を空けるためにブレイク・セダーリンドとニック・ミアーズの両右腕が60日間の故障者リストに登録された。

現在29歳のボーグルバックはマリナーズ時代の2019年に自己最多の30本塁打を放ち、オールスター・ゲームに選出されたこともある長距離砲。昨季はブリュワーズで93試合に出場し、打率.219、9本塁打、24打点、OPS.730を記録した。1年100万ドル+オプション1年の契約であることが報じられており、今季の年俸は80万ドル、来季の契約は年俸150万ドルの球団オプション(バイアウト20万ドル)となっているようだ。また、40万ドルの出来高も設けられているという。基本的には対右投手用のDHを務め、正一塁手の筒香嘉智が休養でDHに入る際には一塁を守ることになりそうだ。デレク・シェルトン監督は「ヨシとボギーが一塁とDHを担うことになると思う」と話している。

一方のヘンブリーは現在33歳の救援右腕。昨季はレッズとメッツの2球団で合計60試合に登板し、2勝7敗9セーブ、防御率5.59と精彩を欠いた。オプションや出来高は付属しておらず、年俸212万5000ドルのシンプルな1年契約であることが報じられている。パイレーツはデービッド・ベッドナーとクリス・ストラットンが勝ち試合の終盤を担うものの、この2人を除けば、ブルペンの戦力は充実しているとは言えず、昨季レッズで一時クローザーを務めたヘンブリーは勝ちパターンの2人につなぐ役割を担うことが予想される。ここ2年は不振が続いているが、復調して好成績を残すようであれば、夏場にはトレード要員となり、他球団へ移籍する可能性が高い。

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