香川県 まん延防止解除を要請 飲食店の「期待」と「不安」〈新型コロナ〉

香川県は、3月21日に期限を迎えるまん延防止等重点措置について、期限通りの解除を16日に正式に国に要請しました。県は、今後の具体的な対応についてはまだ明らかにしていません。2カ月にわたり休業や営業時間短縮をしてきた飲食店からは期待と不安の声があがっています。

高松市鍛冶屋町の和食店「味の風 しらと」。店主の白戸伴親さんは、自分が感染して味覚障害になるのではないかという不安や、店で感染者が出て飲食業界に迷惑がかかるのではないかという思いから、まん延防止措置が適用されるたびに休業を決断してきました。

1月21日に措置が適用されてから約2カ月。店にとって最も長い休業になりましたが、3月22日にようやく再開します。

(味の風 しらと/白戸伴親 店主)
「お客様を笑顔で出迎えることができるのは本当に楽しみで仕方ありません。うちのお店に何件か常連さんがもう予約をしてくださっております。本当にこれは感謝しかありません」

久々に魚を仕入れて料理の勘が鈍っていないかを確認した白戸さん。強い気持ちで店の再開に臨みます。

(味の風 しらと/白戸伴親 店主)
「私たちがここでまた(感染者を)出してしまったら、また業界に対して迷惑を掛けてしまうので、ここは絶対踏みとどまって、感染者は出せないと思っています」

高松市瓦町にある「やきとり大吉」。県の認証店ですが、「店から感染者を出したくない」として、措置が適用された当初は休業していました。

しかし、「お客さんがおいしそうに食べる姿を見たい」と、3月7日から、午後9時までの時短営業で店を再開しました。

(やきとり大吉トキワ新町店/久保哲也 店主)
「一番最初のお客さんが開店5分前に『行ける?』って入ってきてくれたんですよ。本当にうれしかったですね」

久保さんは、「にぎわいが戻るには少し時間がかかる」としながらも、店から感染者を出さないことについては手応えを感じています。

(やきとり大吉トキワ新町店/久保哲也 店主)
「ちゃんと手洗いだとか手首の消毒だとか、あと、食べ終わった後でもさっとマスクをつけるお客さんだとか見受けられるので、やっぱり皆さんも分かってきてくれているのかなという感じがします」

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