ロシア軍の包囲攻撃が続く、ウクライナ南東部のマリウポリ。水や電気などのライフラインが絶たれた現場にいる国境なき医師団(MSF)のスタッフから、悲痛な声が届いた(3月12日)。
水も薬もない状態が続いています。多くの人が殺され、負傷し、地面に横たわっています。薬が尽きて亡くなった方もいました。
水や食料がないばかりか、情報も届かず、ラジオを持っていない人たちはウクライナ全土で何が起こっているのかさえ分かりません——。
マリウポリの深刻な人道危機は、人びとの体と心にどう影響を及ぼしているのだろうか。高まる医療ニーズについて、MSFの緊急対応マネジャーであるケイト・ホワイトに聞いた。
MSFのウクライナでの活動
MSFは8年以上前からドネツク州で活動を行っている。今年2月下旬の開戦直前、マリウポリを拠点とするMSFのチームは、地域のボランティアと協力し、遠隔地の孤立住民が医療を受けやすくなるよう活動。また、ウクライナ東部で心のケアを地方で行えるよう、新たなアプローチも支援。開戦後の数日間には、ウクライナ東部で複数の病院に外傷キットを提供した。また、高齢者を中心に、治療を中断すると生命に関わる患者の治療継続を推し進めている。
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