都立高校でツーブロック禁止など“ブラック校則”が4月から廃止 Z世代の見解は

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。「FLAG NEWS」のコーナーでは、“ブラック校則”について取り上げました。

◆都立高校のブラック校則撤廃、次に望むのは…

高校を中心とする都立の学校で、下着の色の指定や髪の毛を一律に黒く染めるといった、いわゆる「ブラック校則」が4月から廃止されることになりました。他に廃止されるのは、頭の側面を刈り上げる髪型「ツーブロック」の禁止などです。

都の教育委員会は昨年4月、全ての都立学校に校則について自己点検するように指示し、これを受けて各学校で生徒と保護者から意見を聞き取ってきたということです。

このニュースに対し、アフリカの紛争問題を研究する東大院生の阿部将貴さんは「これをいかに固定観念が強い地方に進めていくかが大事。そこをどう変えていけるかが今後必要な議論」と話します。

では、実際どう広げていけばいいのか。阿部さんは、まずは高校生が声を上げることが大前提とし「先生と生徒という二項対立のなかでは物事は変わらない。いかに仲介者として学校の周りのボランティアや周辺住民が入っていけるか」と主張。

一方、NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さんは、地方だけでなく私立の学校への広がりも重要視します。大空さんが通った私立高校も校則が厳しかったといい、「友達はインナーを黒にしていただけで、女の子もスカートを一折りしていただけで校門で『帰れ』と言われた」と実体験を語ります。

総じて大空さんは、都立高校のブラック校則撤廃は「すごくいいこと」と高く評価し、「次は私立高校。都立高校が撤廃したなかで私立高校がいつまで続けるのか、合理的な理由があるのか問わなければいけない」と更なる変化を希望。そして、今回の問題では当事者である高校生が発信し、対話を重ね、撤廃を実現したことを称え「学生発、若者発の運動のロールモデルになった。学生にそうした声を上げてもらいたい」と今後に期待を寄せます。

堀は中学生の頃、実際に校則を自分たちの投票で変えたことがあり、そのときは「制服を撤廃してほしい」と生徒会に起案が提出され、そこから半年程度、地域の人や保護者、生徒などみんなで議論。最終的には投票が行われ、その結果、制服が撤廃に。しかし、その数年後、生徒たちから「(私服通学よりも)制服があるほうが便利」という声が上がり、再び制服が採用となった自身の体験談に触れつつ、「その経験はすごく大きかった。自分たちで考え、いろいろと選択していくことが大人になってから役に立った」と振り返ります。

それを聞き、キャスターの田中陽南が「まさにそういった経験は、政治参加の一歩目になりそう」と語ると、堀は「あとは、世の中は決められたことではなく、"変えていいんだ”と思える」と意識の変化を歓迎していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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