「小さな一歩だが、確かな一歩」小泉氏、除染土使用プランターを視察 自身が発案

環境省の入口に設置された福島の除染土を使ったプランターを視察した自民党の小泉前環境相=16日、同省

 自民党の小泉進次郎前環境相(衆院神奈川11区)は16日、環境省が入る中央合同庁舎5号館を訪れ、入口に設置された東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の除染土を使った植物のプランターを視察した。「小さな一歩だが、確かな一歩。大きな目標に向かうためにはとても大切だ」と語った。

 環境相在任時に小泉氏が発案した除染土への理解を深めてもらう取り組みで、これまでに首相官邸のエントランスや復興庁の大臣室など計9カ所に観葉植物の鉢植えを置いてきた。プランターとして屋外に置くのは今回が初めてという。

 プランターは約10キロの除染土に覆土して再利用した。国は2015年の中間貯蔵施設への搬入開始から30年以内に同県外で最終処分すると法律で定めている。最終処分量を減らすため「再生利用」を計画しているが、難航している。

 視察後、記者団の取材に応じた小泉氏は「再生利用が少しずつ広がり、30年以内(に県外で最終処分する)という約束の実現に向かっていければ」と話した。

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