カブスがビヤー獲得へ 1年600万ドル+オプション1年で合意

メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、カブスはメッツからFAとなっていたジョナサン・ビヤーと1年600万ドルで契約合意に至ったようだ。2023年の相互オプションのほか、成績に応じた出来高が設けられていることが報じられている。昨季はメッツで二塁、三塁、遊撃の3ポジションを守ったビヤー。ニック・マドリガル、パトリック・ウィズダム、アンドレルトン・シモンズ、ニコ・ホーナーと内野手は右打者ばかりのため、スイッチヒッターのビヤーはデービッド・ロス監督の選手起用の幅を広げることになりそうだ。

現在30歳のビヤーは、昨季メッツで142試合に出場して打率.249、18本塁打、42打点、14盗塁、OPS.738を記録。パンチ力とスピードを兼ね備えた選手であり、ブリュワーズ時代の2016年に19本塁打、62盗塁、OPS.826、オリオールズ時代の2019年にも24本塁打、40盗塁、OPS.792をマークした実績がある。これまでは二遊間を守る機会が多かったが、昨季は三塁での出場機会が最も多かった(三塁97試合、遊撃26試合、二塁9試合)。

今季のカブスでビヤーがどのような役割を担うかは現時点では不透明。正三塁手のウィズダムや、二遊間の出場機会をシェアするとみられるマドリガル、シモンズ、ホーナーはいずれも右打者であり、スイッチヒッターのビヤーは打線に左打者を増やしたいときなどに重宝するだろう。オープン戦の出来次第では、マイナーオプションを残すマドリガル、ウィズダム、ホーナーのいずれかがマイナースタートとなることも考えられる。

シーズン途中に主力を大量放出した昨季から一転、今オフは鈴木誠也、シモンズ、ビヤー、マーカス・ストローマン、ウェイド・マイリーらを獲得するなど積極的な補強を見せているカブス。彼らが期待通りの活躍を見せれば、ナ・リーグ中部地区の優勝争いに加わることも決して不可能ではないだろう。

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