名門オンキヨーの子会社2社が資金難で破産申請、負債約24億2000万円

※名門オンキヨーの子会社2社がコロナ倒産(TSR撮影)

 オンキヨーマーケティング(株)(TSR企業コード:298508443、法人番号:9010001136817、墨田区横網1-10-5、設立2010(平成22)年12月1日、資本金1億円、上山洋史社長)とオンキヨーサウンド(株)(TSR企業コード:136953476、法人番号:9122001034114、大阪府東大阪市川俣1-1-41、設立2020(令和2)年10月12日、資本金1億円、宮田幸雄社長)は3月18日、大阪地裁に破産を申請した。申請代理人は山岸正和弁護士(協和綜合法律事務所、大阪府大阪市北区角田町8-1、電話06-6311-8800)。
 負債はオンキヨーマーケティングは約3億2000万円、オンキヨーサウンドは約21億円、2社合計は約24億2000万円。

 オンキヨーマーケティングは元上場会社のオンキヨーホームエンターテイメント(株)(TSR企業コード:576419524、法人番号:3120001154326、東大阪市)の連結子会社。親会社が2021年8月に上場廃止となった後も、ホームAV製品やデジタルライフ製品の国内販売を続けていたが、「新型コロナウイルス」感染拡大の影響も重く、継続的な資金難の改善の見通しが立たない状況が続いた。赤字計上を余儀なくされ、2021年9月末時点で債務超過額は約1億3700万円に拡大していた。第三者の資本参加や事業譲渡などを模索したが、半導体不足や資材高騰、輸送費値上げなどで協議は難航し、事業継続を断念した。
 オンキヨーサウンドは、オンキヨーホームエンターテイメントから会社分割して設立。OEM事業に従事していたが、採算性は維持できず、2021年9月末時点の債務超過額は約3億5100万円に達していた。

 なお、オンキヨーホームエンターテイメントは2月、事業譲渡に伴う手数料収入を得ながら、規模を縮小し事業を継続していく方針を示している。

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