物流効率化へ茶総合拠点 JA経済連 4月本格稼働

茶の流通加工施設内にある荒茶を保管する倉庫

 JA宮崎経済連(坂下栄次会長)が宮崎市富吉に整備を進めていた、茶の流通加工施設「茶総合拠点」が完成し、18日に同所で竣工(しゅんこう)式があった。加工や入出荷、入札などの複数の機能を一つの建物内に備え、作業効率を改善。4月から本格稼働し、取引機能の強化によるブランド力向上を目指す。
 同施設は、同市花ケ島町の茶流通センターの老朽化に伴い、物流に効率的な東九州自動車道宮崎西インターチェンジ(IC)近くに新築移転した。加工や入札など同センターの機能に加え、県内外7カ所に点在していた荒茶を保管する倉庫を一つに集約。JA高千穂地区管内で行っていた釜いり茶の入札も移行し、販売機会の増加を図る。
 建物は鉄骨造り一部2階建てで、延べ床面積は8245平方メートル。総事業費は約22億円で、一部は国の交付金などを活用した。現在は試運転や同センターからの移転作業中で、一番茶が入荷される4月上旬の本格稼働を目指す。
 竣工式にはJA関係者ら36人が出席。神事を行った後に、施設内部を見学した。坂下会長は「作業動線や物流の効率化が図られた立派な施設ができた。しっかり活用して、農家の所得向上につなげたい」と意気込んでいた。

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