メクル第613号<旬感 V・ファーレン>FW クリスティアーノ選手(背番号7) 規格外のスピードとパワー

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「信じることが大事」と語るクリスティアーノ選手

 3月12日のJ2第4節、ホームで臨(のぞ)んだ大分トリニータとの九州ダービー。前半10分、味方が胸(むね)トラップで落としたボールを左足で振(ふ)り抜(ぬ)きました。GKは反応できず、一直線にゴールへ。今季、V長崎に移籍(いせき)して初得点(はつとくてん)。2分前に失点した戦局を振り出しに戻(もど)し、チームに活気をもたらしました。
 さらに後半10分には、「自分の特徴(とくちょう)が出た」と振り返る2点目。長い距離(きょり)を全力で走り、都倉(とくら)選手のパスをダイレクトで冷静にゴールへ流(なが)し込(こ)みました。そのままサポーターのもとへ駆(か)け寄(よ)り喜びを分かち合いました。「みんなが勝利を待っていた。自分のゴールよりも勝ったことを喜びたい」。チームの今シーズン初勝利に大きく貢献(こうけん)しました。
 来日後9年間、J通算292試合、101ゴール、72アシストの実績(じっせき)を引(ひ)っ提(さ)げ、V長崎へ。来日した2013年当時、J2栃木(とちぎ)SCの指揮官(しきかん)だった松田監督(かんとく)の下で再(ふたた)びプレーすることに。「ブラジル人の考えを分かっている監督。当時、やんちゃだった私(わたし)を理解(りかい)してくれた。今の日本サッカーに適応(てきおう)できたのも松田監督のおかげ」と感謝(かんしゃ)を忘(わす)れません。
 日本では、V長崎で4チーム目。どこのチームに行っても主力を担(にな)い、ゴールやアシストを量産してきました。スピードとパワーは規格外(きかくがい)でJリーグでもトップクラス。そして何より、活躍(かつやく)する条件(じょうけん)として家族が街を好きになることだと言います。「家族は長崎を気に入っている。だから安心してプレーできる」とこの地での活躍を誓(ちか)います。
 1月で35歳(さい)になった今も第一線で戦える秘訣(ひけつ)は、体内外のケアを入念にすること。09年からアルコールを一切断(いっさいた)ち、ブラジル人の栄養士(えいようし)をつけて食事にも気を使っています。オフシーズンには、いち早くトレーニングを始め、体づくりをやります。「心も体もまだ23歳のつもりでやっている。実際(じっさい)、かなり走っている」と自信を持って言います。「でも試合が終わったら、あちこち痛(いた)いんだ」と笑顔で話します。
 好きな言葉は「FĒ」「FAMIRIA」(ポルトガル語で「信じる」と「家族」)。長崎での新たなチャレンジに情熱(じょうねつ)を持ち、神、自分、仲間…すべてを信じること。そして、家族あっての自分で、守らないといけないと話します。
 「ここで選手、人間として成長を成(な)し遂(と)げる」と力強く語ります。シーズンが終わったころには、J1昇格(しょうかく)、J2優勝(ゆうしょう)ができていることを「信じている」。