フィリーズが強打者カステヤーノス獲得へ 5年1億ドルで合意との報道

カイル・シュワーバーの獲得に成功したばかりのフィリーズが、さらに打線をグレードアップしたようだ。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、フィリーズはオプトアウト権を行使してレッズからFAとなっていたニック・カステヤーノスと5年1億ドルで契約合意。昨季ナ・リーグMVPに輝いたブライス・ハーパーを筆頭に、強打者がズラリと並ぶ強力打線が完成した。ディフェンス面に不安は残るものの、2人のスラッガーを新たに加えた強力打線は他球団の投手陣にとって大きな脅威となりそうだ。

今月30歳になったばかりのカステヤーノスは、昨季レッズで138試合に出場して打率.309、34本塁打、100打点、OPS.939の好成績をマーク。特に前半戦は同僚のジェシー・ウィンカー(現マリナーズ)と首位打者争いを繰り広げ、自身初のオールスター・ゲーム選出を果たした。シーズン終了後には自身初のシルバースラッガー賞を受賞し、「オールMLB」のセカンドチームにも選出。ナ・リーグMVP投票では12位にランクインした。

フィリーズは今週、シュワーバーと4年7900万ドルで合意したばかり。ハーパーは強打者の補強を望んでいたが、そのハーパーの希望に応えるかのように、左右のスラッガーを打線に加えることに成功した。カステヤーノスは右翼が本職だが、フィリーズの右翼にはハーパーがいるため、DHと左翼をシュワーバーとシェアすることが有力。ただし、有望株ブライソン・ストットが昇格して遊撃に入り、遊撃から押し出されたディディ・グレゴリアスがDHに入る場合、左翼シュワーバー、中堅ハーパー、右翼カステヤーノスという超攻撃型布陣が採用されるケースが出てくる可能性もある。

フィリーズは昨季メジャーワーストの守備防御点を記録し、その課題は依然として解決されていない。シュワーバーとカステヤーノスを獲得したことにより、圧倒的な攻撃力でディフェンス面のマイナスをカバーしていく戦い方になるのではないだろうか。

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