【東京女子】旗揚げ9年目での両国“夢舞台”で中島翔子が涙のプリプリ王座奪還!「サイバーファイトフェスでタイトル戦がしたい」

東京女子プロレスが3月19日、東京・両国国技館で年間最大の祭典「GRAND PRINCESS ’22」を開催。

旗揚げから9年目での初進出となった夢舞台のメインイベントで初期メンバーの中島翔子が、同じく団体創設時から支えてきたプリンセス・オブ・プリンセス王者の山下実優を破り、2年5ヵ月ぶりに同王座奪還を果たした。

2012年に創設された同団体はライブハウスでのマットプロレスから始動。2013年8月17日にはDDTプロレスの両国国技館でのダークマッチで練習生4選手がデビュー(山下、中島組VS木場千景、KANNA組)。

同12月1日、東京・北沢タウンホールで旗揚げした。黎明期から団体を支えてきた山下も中島も「いつか東京女子単独で両国国技館大会を開催したい」との思いをもって戦ってきた。そして、9年に及ぶ悲願が実り、ようやく夢の舞台にたどり着いた。

序盤は山下に攻め込まれる場面が多かった中島だが、トペ2連発を敢行すると流れが変わった。中島は619、背中へのミサイルキック、バタフライロックで攻め立てた。山下も雪崩式アティテュード・アジャストメントを繰り出して反撃。

15分過ぎ、中島がノーザン連発を見舞うもカウントは2。山下もハイキック、リターンクラッシュ、さらにジャーマンで投げるも、中島はクリア。山下はSkull Kickを後頭部にたたき込み、2発目を狙うも回避した中島は変型DDTからダイビング・セントーンを決めて3カウントを奪取した。

2019年11月3日、DDTの両国国技館大会で同王座から陥落して以来、2年5ヶ月ぶりにベルトを手にした中島は「山下、今までで今日が一番強かった。昔は山下のことを考え方が合わないとか、強いけど認めることができないとか思ってたけど。何年も一緒に戦ってきて、どんなにプレッシャーがかかる大きなところでも怖い顔一つ見せず、強くて勝ち続けて、みんなのことを引っ張ってる山下の姿は本当にかっこよくて。嫌いだと思ってた時期もあったけど、いつの間にかすごく尊敬してた。だから今日、勝って山下みたいになりたかった。今日の勝ちで超えられたかどうかは分からないけど、いつか追い越してみせる。だから、これからも一緒に東京女子で戦っていこう」と涙のマイク。

【大会名】GRAND PRINCESS ’22
【日時】2022年3月19日
【会場】東京・両国国技館
【観衆】1714人

<試合結果>

▼メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合 30分一本勝負
<王者>●山下実優 vs 中島翔子○<挑戦者>
19分4秒 片エビ固め
※ダイビング・セントーン。山下が5度目の防衛に失敗、中島が第10代王者となる。

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<写真提供:東京女子プロレス>

バックステージで中島は「東京女子にとって、特別な場所で一番勝ちたかった山下に勝って、ベルトを巻くことができました。山下は同じときに同じ場所でデビューした仲間なんですけど、いつもみんなの上に立って、真ん中にいて、どんなところでも勝ち続ける。気付いたらすごく遠いところにいて、そんな山下に追いつきたくて。まだ追いつけたどうかは分からないんですけど、これからどんどんベルトと一緒に勝って。山下みたいにみんなのことを引っ張れる存在になりたいと思いました」と歓喜のコメント。

今後については、「サイバーファイトフェス(6月12日)があるじゃないですか。去年、山下とユカっち(坂崎ユカ)が(タイトル戦をして)すごいかっこよかったんですよね。今度は私がみんなの代表でタイトル戦がしたいなって思いました」と思いを馳せた。

一方、敗れた山下は「悔しいですけど、東京女子のみんなと両国国技館大会を開催することができてうれしかったです。両国を超えたら、自分のなかで終わってしまうんじゃないかって。うれしい反面、さびしい気持ちもありました。だけど今日、両国をやって、東京女子にとってゴールじゃないし。ここでハッピーエンドじゃないんで。もっともっと大きい存在になって、もっと大きなところで応援してくれる皆さんを笑顔にできるようにやっていきたいなと思いました。中島と両国で試合ができてうれしかったです。勝つことができなかったのは、悔しいし心残りですけど、負けたら強くなればいいだけなので。また鍛え直します」と前を向いた。

なお、同団体では7月9日、東京・大田区総合体育館大会の開催が決定。10月9日にはTOKYO DOME CITY HALL大会が控えており、下半期はビッグマッチのラッシュとなる。

【大会名】GRAND PRINCESS ’22
【日時】2022年3月19日
【会場】東京・両国国技館
【観衆】1714人

▼オープニングマッチ 長野じゅりあデビュー戦 20分一本勝負
○鈴芽&遠藤有栖 vs 宮本もか●&長野じゅりあ
9分43秒 片エビ固め
※リングアベル

▼第二試合 東京女子プロレスvsガンバレ☆プロレス 20分一本勝負
角田奈穂&●桐生真弥&猫はるな&鳥喰かや vs まなせゆうな○&春日萌花&HARUKAZE&YuuRI
12分19秒 片エビ固め
※ラリアット

▼第三試合 エニウェアフォールマッチ 15分一本勝負
●高木三四郎 vs ハイパーミサヲ○
12分0秒 体固め
※アイアム・ア・ヒーロー

▼第四試合 15分一本勝負
●上福ゆき vs 朱崇花○
9分37秒 片エビ固め
※ムーンサルト・プレス

▼第五試合 15分一本勝負
●天満のどか vs 愛野ユキ○
9分23秒 片エビ固め
※UBV

▼第六試合 20分一本勝負
○沙希様&メイ・サン=ミッシェル&マーサ&ユキオ・サン=ローラン vs 小橋マリカ●&らく&原宿ぽむ&ラム会長
10分51秒 片エビ固め
※アカデミー賞

▼第七試合 スペシャルシングルマッチ 20分一本勝負
○志田光 vs 乃蒼ヒカリ●
8分46秒 片エビ固め
※ファルコンアロー

▼第八試合 インターナショナル・プリンセス選手権試合 30分一本勝負
<王者>○伊藤麻希 vs 荒井優希●<挑戦者>
16分14秒 伊藤デラックス
※第7代王者が2度目の防衛に成功。

▼セミファイナル プリンセスタッグ選手権試合 30分一本勝負
<王者組>○坂崎ユカ&瑞希 vs 辰巳リカ●&渡辺未詩<挑戦者組>
17分2秒 片エビ固め
※魔法少女にわとり野郎。第9代王者組が2度目の防衛に成功。

▼メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合 30分一本勝負
<王者>●山下実優 vs 中島翔子○<挑戦者>
19分4秒 片エビ固め
※ダイビング・セントーン。山下が5度目の防衛に失敗、中島が第10代王者となる。

〈写真提供:東京女子プロレス〉

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