桶田俊⼆・聖⼦夫妻のアートコレクション展 4・28ワットミュージアムで開幕 骨董から現代アートまで

寺田倉庫が運営する現代アートのコレクターズミュージアム「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」(東京・品川区)では4月28日から7月3日まで、「OKETA COLLECTION『Mariage (マリアージュ)−骨董から現代アート−』」展を開催する。長年ファッションビジネスに携わってきたコレクターの桶田俊⼆・聖⼦夫妻が、約20年をかけて収集してきた骨董や現代アートのコレクションを、前期・後期に分け、二つの異なるテーマで紹介する。

前期の「Mariage −骨董から現代アート−」展では、桶田夫妻のアート収集の入り口である骨董と現代アートを中心に、本展覧会で初出展となる作品や作家の新作を含む約40点を「身体」「モノクローム」「カラー」の3テーマに分けて展示。李朝の陶磁器にはじまり、北大路魯山人、河井寛次郎、岡部嶺男など日本を代表する陶芸家の逸品と、名和晃平、KAWS(カウズ)、TIDE(タイド)、ダニエル・アーシャム、チャバララ・セルフをはじめとする現代アーティストたちの作品が集結。国や年代、素材も異なる多種多様な作品を一つの空間で「Mariage(マリアージュ=フランス語で結婚や婚姻を意味)」することで、作品の新たな魅力を発見する機会を提供する。

今展覧会では、彫刻家・名和晃平の代表作のひとつである「PixCell-Deer#48」のみを展示した特別空間を具現化。鑑賞者が鏡に映り込むことで作品が完成するマンゴ・トムソン「November 14, 2016 (The End is Near)」やユニークな展示台に置かれた立体作品を発見することができる楽しい空間構成となっている。OKETA COLLECTIONとしては初出展となるチャバララ・セルフ「Wash N' Set 2」が登場。現在制作中であるクレイグ・クチアの作品など、初公開となる現代アート作品を鑑賞できる。

OKETA COLLECTIONは桶田俊⼆・聖⼦夫妻が2000年代より始めたコレクション。長年、ファッションビジネスに携わってきた夫妻が、骨董の収集からスタートし、2010年、草間彌生の作品との出会いをきっかけに、コンテンポラリーアートの本格的なコレクションへと大きく踏み出した。「一目惚れ(love at first sight)」のように強くインスパイアされた作品をピックアップする桶田夫妻のセンスが、時代を反映したユニークなコレクションを形成。国内外の巨匠の逸品から、ファッション、ストリート・カルチャーとアートまで、勢いのあるラインナップが特徴。なお、後期展覧会「YES YOU CAN −アートからみる生きる力−」は、8月6日から10月16日までの開催を予定している。

名和晃平《PixCell-Deer#48》(C)Kohei Nawa | Sandwich
桶谷寧《曜変天目茶碗》 (Photo by Keizo KIOKU)
チャバララ・セルフ《Wash N_ Set 2》Courtesy of the artist and Pilar Corrias Gallery, London. Copyright of the artist

(よろず~ニュース編集部)

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