ブレーブス移籍のジャンセン 「このユニフォームを着るのは最高だ」

長年ドジャースのクローザーとして活躍してきたケンリー・ジャンセンは1年1600万ドルの契約でブレーブスに加わることになった。「幼い頃はフレッド・マグリフの大ファンだった」というジャンセンは、同郷のアンドリュー・ジョーンズが活躍したことや、兄アードリーがブレーブスと契約したこともあって、ブレーブスのファンとして育った。「ブレーブスは私にとって全てが始まった場所だ。メジャーリーガーになるという夢はここから始まった。このユニフォームを着るのは最高だよ」とブレーブスへの移籍を喜んでいる。

ヤンキー・スタジアムで行われた1996年のワールドシリーズ第1戦、当時19歳のアンドリュー・ジョーンズが第1打席から2打席連続アーチを放ったとき、当時9歳のジャンセンは故郷キュラソーの島で大いに刺激を受けていた。「メジャーリーグでプレーするのは素晴らしいことだ」と感じ、ブレーブスでプレーすることが究極の夢となったのだ。それから四半世紀以上が経過した今、ジャンセンの夢は現実となった。

「今はブレーブスのファンに再び優勝をもたらすにはどうすればいいかを考えているよ。試合に勝つためにできることは何でもする」とジャンセン。ブレーブスから地元球団のドジャースへ移籍したフレディ・フリーマンとは逆に、ドジャースからブレーブスに加入することになったが、幼少期からファンだったこともあり、「最終的にブレーブスがオファーしてくれたから、私にとっては簡単な決断だった」という。

唯一、心残りなのは、幼い頃にスプリング・トレーニングやターナー・フィールド(当時のブレーブスの本拠地)に連れていってくれたジオバニー・ビセイザ(アンドリュー・ジョーンズの担当スカウト)にブレーブスのユニフォーム姿を見せられなかったことだ。ビセイザは昨年、ブレーブスがワールドシリーズ制覇する数日前に亡くなってしまった。「去年、彼は『君はFAになる。君がブレーブスのユニフォームを着ている姿を私の娘が見ることほど嬉しいことはない』と言っていた」とジャンセン。ブレーブス移籍で自身の夢を叶えると同時に、ビセイザへの恩返しも実現した。

ブレーブスは今季、4月18~20日(現地時間)にドジャー・スタジアムでドジャースと対戦する。「感情的にならなければいいなと思っているけれど、とても感情的になってしまうだろうね」と語るジャンセンは、元チームメイトやフリーマンを相手にどんなピッチングを見せるのだろうか。ちなみに、本拠地トゥルイスト・パークではこれまでの登場曲「カリフォルニア・ラブ」の代わりに「ウェルカム・トゥ・アトランタ」を使用する予定である。

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