7連覇の愛工大名電・今枝監督「“絶対に勝たなきゃいけない”中で準備してきた」<全国高校選抜卓球大会>

<第49回全国高校選抜卓球大会 日程:3月19日〜21日 場所:日環アリーナ栃木>

21日、第49回全国高校選抜卓球大会は大会最終日を迎え、男子学校対抗で愛工大名電(愛知)が驚異の7連覇を達成した。

試合後、愛工大名電の今枝一郎監督が報道陣の取材に応じた。

今枝一郎監督、試合後のコメント

写真:今枝一郎監督(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部

今の気持ちは?

正直、ちょっと苦しいと思ってました。

去年の大会がスーパースターたちばっかりで凄い3年生たち(篠塚大登、谷垣佑真、濵田一輝、岡野俊介)がいたんで、比較的良い内容で勝てたのに対して、今年はとても苦しむだろうなと。決勝だけじゃなくて、他の学校にも苦しむだろうなと。

そういうこともあって、嬉しさ倍。よくやってくれたなって。野田学園さんも全日本ベスト8に何人も入って、ウチより多い人数入ってましたんで。そんな中、決して有利じゃない中でウチの選手たちもスゴいプレッシャーを受けて。「絶対に勝たなきゃいけない」中で準備してきたんで、ほんとよくやってくれたなって思います。

大会前に選手たちにはどんな言葉をかけた?

「やることやって負けたら受け入れるよ」って。「良い準備して、勝とうと思ってトライして、そこで出た結果は全て受け入れる。自分の思うように自分の考えを貫いて試合してくれ」って。そういう風に伝えました。そういう準備はしてきたつもりです。

ダブルスの吉山くんと中村くんのペアは初めて?

写真:吉山僚一・中村煌和(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部

それがそうなんですよ。来る前に何回変えたかな?(笑)。

全日本ベスト8の萩原/中村組もありますし、実力的にキャプテン、副キャプテンの鈴木/吉山組もありますし、鈴木/中村組もチャレンジしましたし。ほんと思いつきで、4日前ぐらいにパッと組んだダブルスだったんですけども、その代わり、限られた時間で準備はしたつもりです。結果的にはダブルスの勝利っていうのは、ものすごい大きな一点になりましたんで、よかったですね。

野田学園の決勝のオーダーに関して

びっくりしましたよね。「いろんなこと考えるな~」って(笑)。正直、飯村/三木ペアは、ある程度頭の中にはあったんですけど、木方くんが出てくるのはちょっと…。場馴れもしてないでしょうし。思い切ってこられたなと。もう一工夫されたら、チーンだったんじゃないかなと(笑)。そう思うぐらい苦しかったです

生徒とは話しあった?

「いろんなことあるけどどうする?」って生徒に聞きましたら「王道でいきましょう」っていうことだったんで。じゃあ、王道で行こうかなって。変にこっちが勘繰って、こっちが変更しちゃうと逆にハマっちゃうかもね。信じようって。そういうことを生徒と相談して決めて。で、みんな各ポジションを「何番で出ます!」っていうふうに宣言して出ているような状況なんで。トライしてくれたんじゃないかなっていう風に思います。

かなりのプレッシャーがあったと思うが

いや、ホントすごいプレッシャーだと思うんですよね。6連覇、7連覇って数字で言うのは簡単ですけど、7年もかかってる。

彼らがまだ入学する前から連覇続いてるんですから。知らないところから続いてるんで。小学校6年生からですからね。それを背負ってしっかり勝って帰ってきてくれるっていうのは、ホント頭が下がりますよね。

正直、部員たちにとっては知ったこっちゃないじゃないですか。学校が何連覇かなんて。その中でプレッシャーを受けて、それを跳ね返してこうやって勝ってくれるわけですから、ほんとに頭が下がりますよね。

しかも、中村なんて一回も勝ったことないって言ってたんで。それをああやって、この決勝の舞台で勝ってくるわけですから。大したもんですよね。希望が丘戦でもよく勝ってくれましたよね。

次のインターハイに向けて

あんまりプレッシャー受けずに(笑)。ほんとは一回どっかで解放されたいな、なんて気持ちもあるんですけど、選手たちの思いを背負って、ご父兄の皆さんの思いを背負って、また一からじゃないですけど、夏に向けて頑張りたいなと思います。

(萩原選手は)嬉しさじゃなくて、ほんとの悔しさの涙だったんで、夏に向けて頑張ってくれると思います。またそれをバックアップしたいと思います。

文:ラリーズ編集部

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