「キングの塔」復活 神奈川県庁本庁舎、塔部分の修復完了

修復工事が完了した県庁本庁舎=21日午後、横浜市中区

 「キングの塔」の愛称で親しまれる神奈川県庁本庁舎(横浜市中区)の塔部分の修復工事が完了した。2019年10月の台風19号の影響で高さ3メートルの塔の柱の一部が破損したが、約半年間に及ぶ工事を経て、威容を誇る姿が戻った。

 本庁舎は1928(昭和3)年10月に完成。洋風の地上5階建ての上に和風の塔屋根を載せた和洋折衷の造りが特徴で、「キングの塔」の愛称で知られる。愛称は昭和初期に横浜港に出入りする船員が横浜税関(クイーン)、市開港記念会館(ジャック)とともに、トランプのカードに見立てたのが由来という。2019年には国の重要文化財にも指定された。

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