卒業児童に手作り紅白餅 ふもとっ子を伸ばす会

卒業生らに贈る紅白餅のパックを手にする「ふもとっ子を伸ばす会」の会員たち

 都城市高崎町の高崎麓小(山崎和宏校長、20人)の地区住民らでつくる「ふもとっ子を伸ばす会」の会員5人が23日、翌日の卒業式で巣立つ児童らに贈る紅白餅を作った。同校実習田で児童らが育てたもち米を用いており、「お米を大切にする心を持ち続けてほしい」と願いを込めた。
 伸ばす会(木下照芳会長、16人)はさまざな学校行事や子どもたちを支援しようと地区の民生児童委員、児童の保護者らでつくる。10年以上前から実習田で子どもたちとの田植えや稲刈り、育てた米を使った餅つき、「めの餅」作りなどを行うなどし、卒業生らに紅白餅も贈っている。
 23日は、蒸すなどして準備したコメ4升を会員5人が家庭科室で機械でついた後、手で丸めるなど作業。食紅で紅色にした餅と二つをパックに詰めて、「卒業おめでとうございます」とお祝いの言葉を書いた紙を巻いて仕上げた。
 用意したのは60パック。24日の卒業式終了後、本年度ただ1人の卒業生・上杉優也君(12)をはじめ、在校生や教職員らに贈る予定で、上杉君は「田んぼでは皆1列になって田植えし、稲刈りもした。そんな思い出をかみしめたい」と紅白餅を楽しみにしている。
 伸ばす会会員で民生児童委員の木下加代子さん(68)は「子どもたちは、田んぼで脱穀などもした。大人になってもそんな体験を忘れずに、主食の米や家庭を大切にする心を育ててくれればうれしい」と話している。

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