都内でオミクロン「BA.2」株感染例、38%超に急増 専門家が感染再拡大へ警告

 東京都内の新型コロナウイルスの感染状況と感染対策を評価する都のモニタリング会議が24日開かれ、感染力がより強いとされるオミクロン株の変異株「BA.2」の検出割合が前週より急増し、4割弱にまで高まっていることが分かった。会議に出席した専門家は、今後の感染再拡大への懸念と対策継続を呼びかけた。

前週の2倍以上、2割弱から4割弱へ

2022年3月24日開催の東京都新型コロナウイルスモニタリング会議資料より

 東京都では新型コロナウイルス陽性となった検体から、変異株の割合を調べるため継続的にサンプリング調査を行なっている。24日会議で示されたデータでは、前週(2022年3月1日〜7日)が17.8%だったのに対し、最新(2022年3月8日〜14日)では38.5%と急増していることが分かった。

 なお、この傾向は今月初頭に開催された厚生労働省の専門家会議(アドバイザリーボード)においても、京都大学の西浦教授らが「3月中旬ごろにBA.2株が従来株を逆転し主流となる」と予測している。会議に出席した東京iCDC専門家ボードの賀来満夫座長も、BA.2株が近いうちに感染主体になると指摘し、感染再拡大への懸念と対策の継続を呼びかけた。

 このBA.2株の急増が要因かどうかは定かではないが、24日発表された都内の新規感染者数は8875人で前週の同じ曜日から414人増加し、3週間ぶりに前週を上回っている。

© 合同会社ソシオタンク