特定児童に心理的虐待繰り返す 横浜市立小教諭を懲戒免職 テストや授業から排除、給食少なく、叱責1時間も

横浜市教育委員会

 横浜市教育委員会は25日、特定の児童に対して心理的虐待を繰り返し、苦痛を与えたとして、同市旭区の市立小学校の男性教諭(46)を懲戒免職にした。弁護士などで構成する第三者委員会の報告書も同日公表。報告書では、教諭の行為について「児童に著しい疎外感や屈辱といった心理的苦痛を被らせ、尊厳を害した許されない行為」と指摘した。

 報告書によると、小学4年の担任だった教諭は2021年2月ごろから、児童4人に対し配布物を配布せず、授業やテストに参加させない不適切な行為を行った。このうちの2人には数カ月にわたって、給食の配膳の際、極端に少ない量しか盛り付けなかった。

 教諭は児童への強い叱責(しっせき)も繰り返し、1人には教室外に連れ出して「衣服が涙で広範囲にぬれる」ほど叱りつけ、叱責が1時間に及ぶこともあったという。

 報告書では被害児童への影響に「記憶がはっきりしなかったり、泣きだしてしまったりするなど心に傷を残している」と指摘した。

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