「平和のための活動を継続」 長崎純心大生 中国、台湾の大学生と意見交換、共同宣言文を採択

中国と台湾の大学生と意見交換し宣言文を採択した活動を発表する長崎純心大の学生=長崎市平野町、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館

 長崎平和推進協会の本年度「アジア青年平和交流事業」に認定された長崎純心大と活水高の学生らがこのほど、半年間の取り組みを報告した。純心大は中国と台湾の大学生とそれぞれオンラインで平和構築に向けて意見交換し、各共同宣言文を採択した。中国の大学生とは「若者が自分にできる平和のための活動を継続する」などと表明した。
 事業は近隣のアジアから若者の平和意識を高めようと、2003年度に始まった。11年度から高校生や大学生が提案した企画を審査し、同協会が委託している。
 純心大は昨年10~12月、姉妹校の中国と台湾の大学と3回ずつ意見を交わした。「平和を築くにはどうすればよいか」「私たちに何ができるか」。共通の議題で話し合った。同大文化コミュニケーション学科2年の中嶋彩華さん(20)は、台湾の学生は国際問題などから戦争を身近に感じ「台湾には未来がない」と語る学生もいたと明かし、「報道だけでなく直接話を聞けて、勉強になった」と振り返った。同大3年の中川優里さん(21)は「今回の学びを他の人々に伝え(世界情勢などに)関心を持ってもらいたい」と話した。
 活水高平和学習部は、東京大の研究室が作成した被爆者の証言をネット上で公開する取り組みと連携。長崎原爆の被爆者の証言を英訳した。


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