【角田裕毅F1第2戦密着】FP2とは異なるトラブルが発生、ノータイムでQ1敗退「こういうことをなくしていきたい」

 まさかのQ1脱落だった。

「なんらかのトラブルが起きたようです。ただ、ドライバーとしては何も感じられなかったので、データ上に何かしら問題が発見されたのだと思います。今週、ペースがよかったので、すごく残念だし、金曜日のフリー走行2回目でも違うトラブルですが、トラブルに見舞われていて、ここまでトラブル続きのレースウィークなので、こういうことをなくしていきたいなと思います」

2022年F1第2戦サウジアラビアGP 予選後、インタビューに応じた角田裕毅(アルファタウリ)

 予選後、そう語った角田裕毅(アルファタウリ)は、1度もアタックできずに終わった事態を悔やんでいた。

 というのも、サウジアラビアGPで角田がトラブルにこ見舞われるのは、これが初めてではなかった。金曜日のフリー走行2回目では「問題が起きた」と無線で語った後、マシンをコース脇に止めて、セッションを終えていたからだった。

「詳しくは話せないですが、何かが完全に壊れたということをドライバーとして僕が感じたので、止めました」

 チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズによれば、「駆動系に問題が起きた」という。

 フリー走行3回目が開始されてすぐ、FIAから角田のパワーユニットのうち、ICE、ターボ、MGU-H、MGU-Kの4つのコンポーネントを2基目に交換したという発表があった。金曜日のトラブルと関係しているのか。

「それは言えません」

 まだパワーユニットと断定はできないが、その可能性は大きい。サウジアラビアGPでのパワーユニットの交換は、開幕戦で炎上したピエール・ガスリーも今回、全交換している。チームによれば、「パワーユニット自体はファクトリーに戻して今後使用可能かどうか調査中」だという。なお火災が起きた原因は「ESS(エナジーストア)に問題が起きた」(エドルズ)だという。

第2戦サウジアラビアGPに向け、ガスリーはパワーユニットをすべて交換した

 パワーユニット関連だけではない。フリー走行3回目ではガスリーがピットレーン出口で止まった。相次ぐトラブルには角田も、「こういうトラブルはなくしていきたい」と自戒を込めて、チームへの奮起を促していた。

 日曜日のレースは最後尾からのスタートなるが、開幕戦も後方からスタートして入賞した。ジェッダ・コーニッシュ・サーキットは波乱が起きやすく、挽回するチャンスはまだ残っている。ただし、それはマシンに不具合が発生しなければの話。悪運を断ち切ってほしい。

2022年F1第2戦サウジアラビアGP 角田裕毅(アルファタウリ)

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