【MLB】大谷翔平には「独自のやり方がある」 OP戦登板回避に滲むマドン監督の信頼

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

1日ロイヤルズOP戦→7日アストロズ開幕戦へ

エンゼルス・大谷翔平投手は“特別シフト”でメジャー初の開幕投手へ向かう。当初、26日(日本時間27日)の敵地・ホワイトソックスとのオープン戦で先発登板する予定だったが、この調整登板を回避。投手としては31日(同4月1日)の敵地・ロイヤルズ戦で最終調整。中6日を空けて4月7日(同8日)のアストロズとの開幕戦のマウンドに立つことになった。

ただでさえ、キャンプが短い中で調整登板をスキップする。大胆にも見える調整法だが、オープン戦初登板となった21日(同22日)のロイヤルズ戦では2回1/3で5奪三振3安打1失点と好投。渡米後は乾燥するアリゾナで制球に苦しんできたが、無四球、ストライク率66%と順調な仕上がりを見せた。この好投で開幕投手・大谷の“メド”が立ったようだ。

「内容が良くなったら、もっと投げたい、投げたいとなると思います。もちろん精一杯シーズンの頭に合わせますけど、(開幕戦で)100、110球を投げることは少ない。開幕から緩やかに上がっていける計算をしたい」

エンゼルスのジョーマドン監督【写真:AP】

開幕戦の投球数は90球前後か「開幕から緩やかに」

今後はライブBPなど実戦投球を行って本番に備える考えだ。メジャー初の開幕投手は「光栄なこと」と喜ぶが、シーズンは162試合と長丁場だ。仮にこの日登板していれば中4日、中4日と厳しい登板期間での調整を強いられる。大谷は「疲労が溜まった状態で開幕を迎えないといけない。実戦の感覚を養いながら、その中で、ベストな状態で上がれるようにプランを立てたつもりでいます」と語った。

昨季も登板前後の試合出場をマドン監督から任され、その中で9勝&46本塁打をマーク。指揮官は開幕戦で期待する投球数は90球とし、改めて二刀流男への信頼を口にした。

「ショウヘイには独自のやり方がある。球界全体を見ても、彼と同じことをする選手はいない。(二刀流の調整に)決められたやり方はない。前にも話したことだが、彼の意見を聞いて進めていく。そうすることで、昨年はうまく進められた。同じようにやっていく」

昨年のオープン戦1試合最長は2回2/3で最多投球は63球だった。一方、打者でも15試合35打席。投打ともに少ないオープン戦の出場機会で調整し、実戦練習で「場数」を補ってきた。「やりやすいようにやらせてもらっている。しっかりと自分で調整したい」。大谷の新たな調整法が今後の二刀流選手の道となっていく。(Full-Count編集部)

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