カージナルスがプホルス呼び戻しに興味か 米メディアが伝える

「ジ・アスレチック」でカージナルスを担当するケイティ・ウー記者によると、カージナルスはドジャースからFAとなったアルバート・プホルスとの交渉を加速させており、2011年以来11年ぶりにチームに呼び戻すことに興味を持っているようだ。カージナルスにはポール・ゴールドシュミットという不動の正一塁手がおり、現在42歳のプホルスがレギュラーとして起用される可能性はゼロに近い。コリー・ディッカーソンとのプラトーンで対左腕用のDH、もしくは代打要員として起用されることになるだろう。

今季のカージナルスは、DHの枠を利用してラーズ・ヌートバー、フアン・イェペス、ノーラン・ゴーマンといった若手選手たちに出場機会を与えることが予想されていた。すでにディッカーソンを獲得しているところにプホルスも加えることになれば、こうした若手選手の出場機会は失われてしまうが、球団内には「彼らの成長のためにはAAA級でレギュラーとして試合に出場させたほうがいい」との考えもあるようだ。

プホルスは昨季エンゼルスとドジャースで合計109試合に出場して打率.236、17本塁打、50打点、OPS.717を記録。17本塁打中13本は左腕から放ったものであり、対左腕に限れば打率.294、OPS.939という好成績を残していた。目標とする通算700本塁打まであと21本、ハンク・アーロンが持つ歴代最多打点記録の更新まではあと148打点に迫っている。

名捕手ヤディアー・モリーナが今季限りでの現役引退を表明しており、アダム・ウェインライトも女房役のモリーナとともにユニフォームを脱ぐ可能性が高いとみられている。そこにプホルスが加われば、大きな話題となることは間違いないだろう。ただし、ウー記者はプホルス獲得のリスクも指摘。それは、プホルスが思うような活躍をできない場合、昨季のエンゼルスと同様に、プホルスを解雇するという決断をしなければならないということだ。

「プホルスのセントルイス復帰が機能するのは、彼がクラブにインパクトを与えられる場合のみである。カージナルスには出場機会を与えられるべき未知数の若手選手がたくさんいる」とウー記者。プホルスが活躍できない場合に、イェペスやゴーマンのためにプホルスを切る勇気はあるのか。ウー記者はプホルスのカージナルス復帰について「まもなく決断が下されることが予想されている」と伝えている。

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