年度末の鉄道の動きを見る 京都や長崎だけじゃない、動き始めた新型車両たち

3月26日(土)に営業運転を開始した京都市営地下鉄烏丸線の新型「20系」(画像:京都市交通局)

2022年3月末、新年度を控えたこの時期、鉄道業界でも新型車両デビューなどの動きが活発に。

長崎電気軌道は24日(木)、シャープな車体デザインが特徴的な新型車両6000形をデビューさせた。ロングシート配置の座席部分が一段高くなっており、通路部の低床を実現した。

同社公式Twitterアカウントでは「6000形のステップについて賛否両論ありますが、実車に乗った際のご感想をお待ちしてます。ステップに限らず何でも結構です。2次車を入れる際の改善にご協力お願いします」としている。

同じく24日(木)、長野電鉄では3000系のM3・M4編成の運行を開始した。元は東京メトロ日比谷線を走った03系で、3000系は予定されていた5編成全ての導入が完了したことになる。

同社は代替として引退する「3500系N7編成」の記念イベント列車を運行中。28日(月)現在では30日(水)・31日(木)の2日間分が残っている。

同じ長野では25日(金)、アルピコ交通上高地線の新型車両20100形がデビュー。元は東武の20000系の中間車で、アルピコ交通で運用するにあたり運転台を設けるなど様々な改造が施されている。車体側面には爽やかなアルピコブルーの帯と大きなALPICOロゴを配し、シンプルでスタイリッシュなデザインに。

なお、上高地線では2021年8月の大雨により田川橋りょうが被災し、松本駅~渚駅間はバスによる代行輸送を行っている。乗降場所や乗り換え方法は同社ホームページで案内中。

京都では26日(土)、烏丸線で新型車両20系の営業運転が始まった。近未来的な外観に華やかで雅な内装、さらに京都の伝統産業素材・技法を活用したデザインが特徴。

最新の制御装置を用いた高効率モーターを採用したほか、室内照明、前照灯類のLED化などにより、消費電力は現行車両比で約30%削減した省エネ性能の高い車両でもある。残る8編成は2025年度までに導入が完了する見込み。

熊本では27日(日)、元静岡鉄道の1000形1編成がデビュー。車体前面のストライプに静岡鉄道時代の面影を残しつつも、行先表示のLED化などの変更も施されている。

27日に予定されていた1000形展示撮影会は4月10日(日)に延期。またくまでん公式オンラインショップなどで、4月以降にデビュー記念グッズを発売する。

© 株式会社エキスプレス