被爆者との会食も 岸田総理とアメリカ駐日大使 広島訪問

26日、岸田総理が総理就任後初めて、アメリカの駐日大使とともに平和公園を訪れ原爆慰霊碑に献花しました。

岡森吉宏記者「岸田総理とエマニュエル大使を一目見ようと原爆資料館前には多くの人が集まっています」

就任後初めて平和公園を訪れた岸田総理大臣。

約40分間滞在した原爆資料館では、アメリカのエマニュエル駐日大使と共にオバマ元大統領の折り鶴などを見学しました。

その後雨が降りしきる中、原爆慰霊碑に献花し犠牲者に祈りを捧げました。

会談では、ロシアのウクライナ侵攻について触れ、

岸田総理「ロシアによる核兵器使用の可能性が現実の問題として懸念されています。こうした核兵器を含む大量破壊兵器の使用は絶対にあってはならないことです」

エマニュエル駐日大使「広島ほど平和にコミット(確約)するために重要な場所はない」

エマニュエル大使は平和公園訪問の直前に被爆者の森重昭さんと会食をしていました。

森重昭さん「私のほうからお願いしたわけではなくて(会食前日の)金曜日に電話があって思わず大丈夫ですかと話したくらい」

広島で被爆したアメリカ兵捕虜を調査してきた森さん。

捕虜となった兵士が搭乗していた爆撃機の破片を渡し、思いを伝えたといいます。

森重昭さん「地獄の爆撃機だったが、あなたを通して平和のハトになってアメリカに帰ってほしい。だからぜひこれを受け取ってください」

また、エマニュエル大使はバイデン大統領の広島訪問について、

エマニュエル駐日大使「大統領の友人として伝えるなら(両方は難しいかもしれないが)大統領は広島か長崎のどちらかには行きたいと言うと思う」

平和公園訪問を終え、岸田総理大臣は核兵器廃絶へあらためて決意を述べました。

岸田総理「被爆の実相に触れてもらうことは国際社会に対して強いメッセージになると期待しています。広島出身の総理大臣として世界に向けてしっかり発信していかなければならない」

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