松山ケンイチ、心優しき介護士=連続殺人犯に 対峙する検事に長澤まさみ 「ロストケア」公開決定

松山ケンイチと長澤まさみが、映画「ロストケア」で初共演を果たすことが明らかになった。松山ケンイチは、連続殺人犯で心優しき介護士の主人公・斯波宗典役を演じる。一方の長澤まさみは、斯波と対峙する検事・大友秀美役を務める。2023年の劇場公開を予定している。

「ロストケア」は、連続殺人犯と検事が対峙し、殺人犯の犯行の理由に迫るヒューマンサスペンス。老人と介護士の死体が発見され、死んだ介護士と同じ訪問介護センターに勤める、献身的な介護士として介護家族に慕われる心優しい青年・斯波宗典が捜査線上に浮かぶ。検事の大友秀美は、斯波が勤める訪問介護センターの老人死亡率が異常に高いことを突き止め、真実を明らかにするべく斯波と対峙する。自分がしたことは「殺人」ではなく「救い」と主張する斯波。斯波の揺るぎない信念に向き合い、真相に迫る時、大友の心も激しく揺さぶられることとなる。

松山ケンイチは、「この映画は、これから生きていくうえで大事にしなければならないものや、若い人たちに伝えるべきことが沢山詰まっている作品だと思います。他人事ではなく、自分の事として考え悩みながら演じました」と撮影を振り返り、長澤まさみは「私が演じた「検事」は最初から最後まで正しいとはなにかを、悩み、心が揺れ動く役でした。私自身の迷いや心の揺れと、秀美の感情が良い方向にリンクし、良い演技ができました」と、手ごたえを明かしている。

公開決定にあたり、松山ケンイチと長澤まさみによるコメント映像も公開された。

葉真中顕のデビュー小説「ロスト・ケア」を原作に、監督・脚本を務めたのは前田哲。「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」「そして、バトンは渡された」と話題作を送り続ける前田監督が、本格ヒューマンサスペンスに挑む。また、「砂の器」「四月は君の噓」などテレビドラマから映画まで、多くのヒューマンドラマを手がけてきた龍居由佳里が、前田監督とともに脚本を担当している。本作は、監督と松山ケンイチ、プロデューサーが長年温めてきた思い入れのある作品であり、監督と松山は脚本開発時から何度も話し合いを重ね、脚本を完成させた。

【コメント】

■主演:松山ケンイチ(斯波宗典 役)
この映画は、これから生きていくうえで大事にしなければならないものや、若い人たちに伝えるべきことが沢山詰まっている作品だと思います。他人事ではなく、自分の事として考え悩みながら演じました。
自分が出せる答えを見つけ、監督、スタッフさん、長澤さんと一緒に納得がいく作品が作り上げられたのではないかと思っております。

■長澤まさみ(大友秀美 役)
私が演じた「検事」は最初から最後まで正しいとはなにかを、悩み、心が揺れ動く役でした。私自身の迷いや心の揺れと、秀美の感情が良い方向にリンクし、良い演技ができました。この映画の「伝えたいこと」を、多くの皆さんに受け取って頂きたいと思います。

■監督:前田哲
映画は日々変化し一瞬にして天国と地獄をも生み出す「生き物」であることを思い知らされた撮影現場でした。
松山ケンイチさんと長澤まさみさんの「魂のバトル」に、ご期待ください。
二人の表情と言葉に、映画のテーマ全てが込められています。

■プロデューサー:有重陽一
監督から原作「ロスト・ケア」を映像化したいという提案を持ち掛けられたことがこの作品の始まりです。最初はテーマも重く、ハードルが高いと思ったのですが、監督と話し合いを重ねるなかでエンターテインメント作品に昇華できる可能性を感じ、脚本に龍居由佳里さんを起用し映画化に動きました。それから本作りに数年かけましたが、その苦労が実り撮影を敢行することができました。脚本開発から撮影現場でも監督、松山さん、長澤さんの三人で何度も意見を出しあい、非常にクリエイティブな作品作りができたと思います。そうした過程で斯波と大友という人物が確立し、人間としての斯波や大友を描けたのではないかと思っています。公開を楽しみにお待ちください。

■原作:葉真中 顕
私自身、この作品の映画化は難しいのではないかと思っていましたが、原作に惚れ込んでくださった前田哲監督と松山ケンイチさんが努力に努力を重ね、実現の運びとなりました。原作者冥利に尽きます。高齢化が進みケアの問題がより切実になる今、映画『ロストケア』の公開が価値あるものになることを期待します。

【作品情報】
ロストケア
2023年全国ロードショー
配給:日活 東京テアトル
©2023「ロストケア」製作委員会

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