アジア太平洋急成長企業500社 諫早「ピンチヒッタージャパン」150位 長崎県初ランクイン

アジア太平洋急成長企業ランキングで150位に入った喜びを語る吉岡社長=県庁

 長崎県諫早市の法人在庫リユース業「PINCH HITTER JAPAN(ピンチヒッタージャパン)」が、著しく成長した500社を選ぶ「アジア太平洋急成長企業ランキング2022」で150位に入った。2021年3月期までの3年間、衣服などの在庫一括買い取り事業で取扱高などを伸ばした点が評価された。上位500社以内に入った本県企業は初めて。
 英国の経済紙フィナンシャル・タイムズや統計調査データを提供する独のスタティスタ社が、アジア太平洋地域13カ国に本社を置く100万社以上を対象に調査。ピンチヒッタージャパンは小売部門5位、日本急成長企業ランキング38位にも入った。
 同社は13年創業。スポーツ用品の買い取り専門サイトが成功し、本県を代表するスタートアップ企業に成長。衣類などの在庫を一括で買い取り、自社のECサイトや店舗での販売、卸売りなどを展開。21年3月期の買い取り取扱高は、前年比96億円増の150億円。22年3月期は262億円を見込む。
 廃棄されるはずだった在庫の活用は、二酸化炭素(CO2)排出削減や国連の持続可能な開発目標(SDGs)を実現する新ビジネスとして注目されている。県庁で28日、会見した吉岡拓哉社長(34)は「25歳で起業し、営業力など地力を付けようと頑張ってきたことが一つの形となり、うれしい」と述べた。
 同社はコロナ禍に生きる県内の子どもを支え、SDGsを意識してもらおうと、グループ会社のフックマート大村店、時津店で31日、0~12歳の子どもと来店した人に子ども服など各1点を無料でプレゼントする。各店とも先着150点。


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