阿部寛 愛する妻の死を受け入れ、息子と生きてゆく決心の涙 「とんび」本編映像

4月8日より劇場公開される、親子の絆を描いた重松清のベストセラー同名小説の映画化作で、阿部寛と北村匠海が共演する映画「とんび」から、父・ヤス(阿部寛)が愛する妻の死を受け入れて息子とともに生きてゆく決心をするシーンの、本編映像が公開された。

妻を亡くした悲しみの癒えないヤスは、ある夜、親友である照雲(安田顕)の父である海雲(麿赤兒)に、雪の降る瀬戸内の夜の海へと連れて来られる。寒さの中でアキラにかけていた毛布を取らせた海雲は、「アキラ、お父さんにもっとしっかり抱いてもらえ。顔と腹は温いだろう。それでも背中は寒い。お母ちゃんがおったら背中を抱いてくれた」と、その寒さを背負うことが母親を亡くしたアキラの運命だと諭す。そして、照雲とともにアキラの背中に手を当て、自分たちのように母の代わりに愛してくれる人が大勢いることを優しく伝える。

さらにヤスには、「海は、なんぼ雪が降っても、知らん顔して黙って飲み込んどるわ。アキラに悲しみを降らすな。ヤス、お前は海になれ。お前は海にならんといけん」と、愛のある言葉で励ます。そんな海雲の言葉に、ヤスが悲しみと決意に満ちた涙を流しながら必死に受け入れる姿が収められている。

「とんび」は、親の愛を知らずして父になったヤス(市川安男)と息子アキラ(市川旭)の、親子の絆を描いた作品。愛妻を事故で失ってしまったヤスは不器用ながらもアキラを愛し育て、アキラは「とんびが鷹を生んだ」と言われるほどまっすぐに成長する。映画版ではオリジナルエピソードも加えられ、新たに親子の絆が描かれる。ヤスを阿部寛、アキラを北村匠海が演じるほか、薬師丸ひろ子、杏、安田顕、大島優子、麻生久美子、麿赤兒らが出演。監督は、「64 -ロクヨン-」「糸」などの瀬々敬久が務める。

【作品情報】
とんび
2022年4月8日(金)全国公開
配給:KADOKAWA イオンエンターテイメント
©2022『とんび』製作委員会

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