本県高校界の点取り屋が、いきなり新天地で存在感を示した。今冬の「第100回全国高校サッカー選手権」で16強入りした矢板中央のエースFW藤野和也(ふじのかずや)が卒業に合わせてスペインへと渡り、国内ユースリーグのデビュー戦で得点を挙げた。早くもアピールに成功した18歳は「ゆくゆくはスペイン1部リーグのチームでプレーしたい」と夢を思い描いている。
高校1年時から「卒業後は大学やJリーグにいかず、海外で経験を積みたい」という思いを持っていた。代理人を通じてスペインのチームを探したが入団は決まらず、それでも1月末に単身で渡欧。現地で声を掛けられたチームの練習に参加し、2月にユース世代の国内トップリーグ「ディビシオン・デ・オノール・フベニル」のCDバスケス・クルトゥラルと契約を交わした。
同11日のデビュー戦では試合時間残り10分の場面でFWとして出場。試合終了間際、右からのクロスを頭で合わせて初ゴールをマークした。「スペインでも戦えると自信になった。スピードや抜ける技術は通用した」と手応えも感じている。