宮崎県内歯科「銀歯作るほど赤字」 ウクライナ侵攻で希少金属高騰

ウクライナ侵攻で高騰するパラジウムを含んだ銀歯の材料となる合金「金パラ」(手前)=三股町・うえくぼ歯科医院

 ロシアのウクライナ侵攻で、ロシアからの輸入量が多く、銀歯の材料となる希少金属「パラジウム」が高騰し、歯科診療に影響が及んでいる。銀歯は健康保険の対象で診療報酬が決まっているため、歯科医院にとっては1本約4千円の赤字。侵攻の影響を受けた報酬改定で今後、患者負担が増す可能性もある。宮崎県内の歯科医からは「ロシアがパラジウムの輸出を停止すれば、銀歯が作れなくなる恐れもある。国が在庫を確保し、供給体制を整えてほしい」との声が上がる。

© 株式会社宮崎日日新聞社