猛暑日は年間27日増か 今世紀末の神奈川 気象庁が気候変動予測 真夏日は年100日に迫る

 地球温暖化が最悪のシナリオで進むと、21世紀末には神奈川県内の猛暑日(最高気温35度以上)が27日前後増加する可能性のあることが、気象庁の気候変動予測で分かった。真夏日(同30度以上)以上となる日は64日ほど増え、年間100日に迫る見込みだ。また、激しい雨の頻度が高まる一方で雨の降らない日が多くなり、既に顕在化している「気象の極端化」がさらに進むとみている。

 予測したのは、21世紀末の世界の平均気温が18世紀の産業革命以前から4度上昇する最悪のシナリオと、2度上昇するシナリオ。同庁と文部科学省が2020年に公表した全国版の予測に基づき、各都道府県の状況を分析した。神奈川については東京管区気象台と横浜地方気象台が担当した。

 温暖化対策が進まなかった場合に想定される4度上昇シナリオでは、神奈川県内の年平均気温は20世紀末と比べ4.2度上昇。夏日(最高気温25度以上)が年間69日ほど増えて計163日前後と1年の半分近くを占めるようになる。このうち、これまでは年間平均33日だった真夏日が64日ほど増えて計97日ほどとなり、平均1日程度だった猛暑日が計28日ほどになる。

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