【MLB】大谷翔平、“大谷ルール”に感激「アグレッシブに」 プレーオフは「いける自信」一問一答

交代後に取材に応じたエンゼルス・大谷翔平【写真:盆子原浩二】

開幕前最初で最後のリアル二刀流調整「フレッシュな状態でマウンドに」

■ブルワーズ ー エンゼルス(オープン戦・日本時間1日・フェニックス)

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エンゼルスの大谷翔平投手は3月31日(日本時間1日)、敵地・ブルワーズとのオープン戦に「1番・投手兼DH」で出場した。今季初の投打同時出場。投球では4回途中4奪三振3四球、2安打3失点(自責2)で降板した。最速99マイル(約159.3キロ)。打撃では3打数1安打1打点。5回に代打を送られ、打率.294、OPS1.125とした。

――登板を振り返って。
「最後の登板をしっかり予定通りにこなせたのが一番良かったところなので。スムーズにシーズンに入れるように頑張ります」

――開幕までの予定は。
「ブルペンにも入るでしょうし、一番は疲れをとって、しっかりフレッシュな状態でマウンドに上がることだと思うので。その間の打席数も管理しながら出たいなと思います」

――開幕への心境の変化は。
「ある程度、計算されるレベルがちょっと高くなってくるかなと思うので。去年のはじめより。そこに応えたいなというか。そういう思いは去年よりは強いかなと思うので。ハードルが高くなった分、そこに対応していけるように頑張りたいなと思います」

――プレーオフ進出の可能性を感じているか。
「いけるという自信はみんな持っていると思いますし、何よりも怪我人なくというか、数人出ましたけど、例年よりもみんな健康な状態でやれていたと思うので。シーズンを通して、自分を含めて、怪我なくプレーすることが一番大事なことかなと思います」

“大谷ルール”の導入が正式決定「アグレッシブに攻められる」

――開幕戦の球数は90球前後か。
「監督がどれくらい引っ張るか分からないですけど、自分はもう少し投げるつもりで対応したいと思っていますし、まずは球数よりもゼロを多く並べるのが一番大事かなと思うので。徹底してフォーカスしたいなと思っています」

――大谷ルールが正式に決まった。先発投手から降板後も指名打者で試合に出場できる。
「アグレッシブに攻められると思うので。投手でも打者でも。より後を考えずにというか、そういうふうに対応できるかなと思うので。思い切って、最初から飛ばしていけたらなと思っています」

――外野手は。
「ジョーに聞いてもらえれば一番いいんですけど。どうなるかチームとして分からないですし、早めにどんどん交代するなら、いけるという選択肢があるだけでまた幅が違う。いける準備はしたいなと思います」

――1番打者については。
「(1番起用が)一番今多いんですけど、基本的に後ろにトラウト選手がいると思うので。その前に出るのを一番やらないといけない仕事です。そこで長打が打てれば一番いいんですけど、四球でもいいので、ランナーが一塁にいた状態で、トラウト選手、レンドン選手、ウォルシュ選手につないでいくというのが一番大事かなと思っています」

開幕投手へ「1イニング1イニングを抑えていく」

――今年初めて投打で出場した。
「球数をしっかり投げられたのと、ここまで順調に来られているので。そこが一番良かったところですけど、アリゾナはこの時期、最後の、2ストライク後の投球が思うようにいかない印象があるので。今日もたまたま三振を取ったのがありましたけど、思ったような三振でなかったことが多かったので。そこがいまいち良くなかったところかなと思います」

――2登板で開幕を迎える。
「ある程度、いつも通りのスプリングトレーニングの日程では入っていたので。自主トレから。なので短かったなという印象は個人的にはそんなにないんですけど。それでもユニホームを着て投げるのは違うところですし、そういうところで数をこなせなかったというのはみんな一緒なので。特に気負うことなく、初戦からしっかりと自分の球を出せるように。あと1週間ぐらいですけど、しっかりと調整したいなと思います」

――開幕戦で投打同時出場が期待される。
「せっかく選んでもらったので。6、7回まで投げていくビジョンはもちろん大事ですけど、1イニング1イニングを抑えていくというのがチームの流れ的には大事かなと思うので。1人1人集中して。いい投手が後ろに控えてますし、丁寧にいきたいなと思います」

――大谷ルールによる影響は。
「より積極的に攻めていけるかなと思うので。特にDHを解除する試合は最低でも5、6回は投げないとチーム的に厳しくなるプレッシャーはもちろんあるので。そこが1つないのが大きいところかなと。例え自分が打たれたとしても、その後に打席で取り返すチャンスあるというのは、また新鮮なところかなと思います」

短縮キャンプによる不安は「全員あるんじゃないかなと思う」

――短縮キャンプによる不安は。
「不安は全員あるんじゃないかなと思うので。全てが順調にいけば素晴らしいことだと思いますけど、なかなかオフシーズンは思うような調整はできなかったと思うので。みんな一緒だと思えば、自分だけできなかったということはない。フィジカル的には去年よりもいい状態で入れているので。特にそういう不安はないかなと思います」

――落ちる球の感触は。
「落ちる球はみんな言いますけど、アリゾナは落ちなかったりとか、特に決め球とか。それでもムキになって投げましたけど、真ん中付近に集まってきて。初回もそうですけど、打たれる場面もあったので。そこは割り切って、打たれようが打たれまいが、2ストライク後に投げていくのが課題だったので。落ち球に関しては真ん中に集まることが多かったですけど、カウント球に関してはあっさり追い込めていたので。真っ直ぐも2ストライク後も浮いたりとか、2ストライク後の決めにいく球は乾燥するせいもありますけど、真ん中に集まることが多いかなと思います」

――スプリットはこれまでと同じか。
「同じのもありますし、違うのもあるので。イエリッチ選手のセカンドライナーはどちらかというと新しい方なので。もうちょっと動いてくれたら、ゴロになるんですけど、いい打者ですし、そこそこいいコースに運ばれてしまったなという感じかなと思います」

――スプリットがジャイロ回転している。
「別にジャイロ回転で落とそうとかシュート回転で落とそうとかというのは考えていないですね。イメージというか、こういうふうに曲がってくれたらいいなと思ったら、体やリリースがそういうふうになると捉えているので。スライダーも曲げよう、曲げようというより、なんとかなく曲がる軌道をイメージしたら勝手にそうなるので。もちろんスピン効率だったりとか、回転の角度は確認しますけど、こうしようというよりは、そういうふうになったらいいなと」

大谷ルール導入は「日本時代はない動きだった」

――昨季終盤で見せたツーシームジャイロは。
「曲げる意図はありますね。そういうボールなので。いろいろな握りを試す中で、結果そうなることもあります。スプリットを投げる時もそうでしたけど、技術のいらない球だと思っているので。挟んで投げたりとかすれば、真っ直ぐいくわけがないです。逆に落ちないといけない。真っ直ぐになるわけがないと思って投げているので」

――「1番・投手」で打撃の準備時間がない。
「ケージで打ってきたので。そこはスプリングトレーニングならでは、というか、本来は球場に来て、球場のケージで打つ感じですけど。今日に関しては球場で打ってきて。そこは逆になっています」

――先日は逆方向へ本塁打。打撃の仕上がりは。
「甘い球もありましたし、もちろんセカンドゴロも。投げていても自分がミスしたなというボールが一番打ててない。微妙なところかなと思います」

――大谷ルールの導入を聞いたときは。
「それはありがたいなと思いました。個人的にもチーム的にも。DHを解除するのはなかなかリスクがあるので。対策できることでもないですし、あることでチームとして動きやすくなるかなと思うので。起用される側も後半を意識することなく、やることに集中できるのはいいことかなと思います」

――MLBが二刀流を後押ししている。
「日本時代はない動きだったので。アメリカの方が対応してもらえるのはありがたいなという気持ちはありますし。今は僕しかいませんけど、もっとカジュアルな形で出場にもつながるかなと思うので。それは全体で考えてもプラスは多いかなと思います」(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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