「大谷ルール」の導入が正式に決定 延長戦のタイブレーク制も復活

日本時間4月1日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は2022年シーズンから導入される新しいルールを発表した。まず、指名打者(DH)のルールが改正され、DHと先発投手に同じ選手を起用できるようになった。その選手はDHと先発投手で別人とみなされるため、片方だけ交代しても試合に出場し続けることができる。また、日本時間5月2日までアクティブロースターが26人から28人に拡大されることも決定。さらに、延長戦を無死二塁から開始するタイブレーク制も復活することが決まった。

DHのルール改正は「大谷翔平ルール」と呼ばれている。DHと先発投手に同じ選手を起用することが可能になり、降板後もDHとして試合に出場し続けることができる。同じように、DHで代打を送られても先発投手として続投できる。ただし、これは先発投手のみに適用されるルールであり、途中出場の選手がDHと投手を兼ねることはできない。エンゼルスの大谷は降板後も外野の守備に就くことなく打席に立つことが可能になり、ユニバーサルDHの導入と合わせて、昨季よりも打席数が増加することが期待される。

ロックアウトの影響でスプリング・トレーニングが短縮されたことを考慮し、開幕からの約1カ月間(日本時間4月8日から5月2日まで)はアクティブロースターが26人から28人に拡大される(ダブルヘッダーでは29人)。この期間中は投手の人数制限(最大13人)や野手登板の制限は適用されない。投手と二刀流選手は日本時間5月2日までの期間は10日間の故障者リストに登録できる(それ以降は15日間のみ)。また、今季からマイナー降格回数が5回までに制限されるが、日本時間5月2日までの降格はカウントされないことになった。

過去2シーズンに続いて、延長戦のタイブレーク制が採用されることも決定。各イニングが無死二塁から開始される。スプリング・トレーニングが短縮されたため、選手の健康と安全を守るために一度は廃止が決まったタイブレーク制を復活させることになった。

© MLB Advanced Media, LP.