粉飾決算が判明 ゴルフ場向け緑化資材等販売のグリーン関西(株)が破産申請へ

※画像は実際の企業と関係はありません

 グリーン関西(株)(TSR企業コード:660320630、法人番号:4140001036802、三木市吉川町稲田字山ノ上241-29、設立1983(昭和58)年1月、資本金1000万円、赤松正樹社長)は3月31日、事業を停止し、破産手続きを中島宏樹弁護士(中島宏樹法律事務所、京都府京都市中京区烏丸通六角下る七観音町623、電話075-741-8904)に一任した。
 負債総額は26億9686万円(2021年9月期決算時点)。

 ゴルフコース芝生管理用農薬・肥料などの緑化資材の販売を主軸として展開。2016年には飲食事業をスタートし、以降も医療機器販売などウェルネス事業に参入。事業の多角化を進めてきた。しゃぶしゃぶ店や焼肉店のFCへの積極的な展開が業容拡大に寄与し、2019年9月期には売上高20億3292万円を計上していた。
 しかし、2020年に入って「新型コロナウイルス」感染拡大による業況悪化を受け、主力のゴルフ場向け事業が大きく後退。飲食事業も同様に厳しい展開を余儀なくされた。その後も長引くコロナ禍で取り巻く環境はさらに悪化し、2021年1月には飲食店の一部店舗を休業、4月には一部を閉店していた。また、ウェルネス事業の病院・クリニック向け見守り支援システムも提供停止となり、2021年9月期には売上高が18億9629万円まで減少した。
 既往の事業多角化に伴って過大な金融債務を抱えるなか、2022年2月末には資金ショートを起こし資金繰りの逼迫を露呈。この間、金融機関との協議のなかで粉飾決算が判明するなど信用が失墜し、支援を受けることもできず、事業継続を断念した。
 なお、関連の(株)プラントレイズ(TSR企業コード:662292871、法人番号:8140001042152、同所、同社長)と(株)蒼実社(TSR企業コード:652127835、法人番号:7160001015099、滋賀県栗東市、同社長)も債務整理の方針。

© 株式会社東京商工リサーチ