「円安」関連倒産、3カ月連続で発生なし ~「為替」関連倒産 ~【2022年3月速報値】

 2022年3月の為替関連倒産のうち、円安関連倒産は3カ月連続で発生がなかった。
 3月28日の外国為替市場で、6年7カ月ぶりに、1ドル=125円台に円が下落した。その後も、122円台で推移するなど、円安が続いている。
 原材料や資材などの価格上昇が続くなか、円安はさらなる価格高騰を招く恐れがある。物価高は、企業活動だけでなく、4月以降、多くの商品の値上げで個人消費にも影響を及ぼしかねない。
 2022年に入り円安関連倒産は発生していない。ただ、3月に公表された2月の国内企業物価指数が前年同月比+9.3%に対して、消費者物価指数は同+0.9%にとどまっている。
 多くの中小企業では仕入価格の上昇分を価格転嫁できず、燃料価格の高騰もあり、今後の資金繰りへの影響が危惧される。

円安

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