生家跡で献花、スピーチ 小川未明生誕140周年 記念行事スタート 上越市

 上越市出身の童話作家、小川未明の生誕祭が2日、同市幸町の「小川未明生誕の地」で行われた。今年は未明生誕140周年。献花や未明に関するスピーチを行い、節目の年に多数行われる記念イベントのスタートを切った。

石碑に献花し、地元出身の童話作家の生誕を祝した

 未明は明治15(1882)年4月7日の生まれ。生家跡に生誕の地の石碑が建立されている。また、住宅を挟んだ南側の空き地は旧小川家の畑で、案内板が新たに設置された。来月までに詩碑と東京・高円寺の旧宅にあった石塔が設置される予定。

石碑の南側の空き地に新設された生誕の地の案内板

 生誕祭は小川未明研究会主催。小埜裕二会長(上越教育大教授)は「これまでに生誕の地での生誕祭はなかったと思う。毎年続けて観桜会シーズンのスタートとなるイベントになれば」とあいさつ。同会など未明関連団体でつくる小川未明連絡会議で本年度、毎月記念イベントを行っていくと説明した。

 続いて同会の会員らが石碑に献花、献酒を行い、新設の案内板を見学した。この後、高田小町(同市本町6)に会場を移し、生家の隣人で未明を3歳まで育てた丸山家子孫の丸山澄男さんと、未明童話読書感想文コンクールで毎年入賞している伊藤笑心さん(上越教育大附属中1年)がスピーチ、小埜会長がふるさと、上越が未明にもたらしたものについて講演した。次回は5月7日午後2時から、詩碑・石塔の除幕式と周辺散歩が行われる。

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