黒岩知事の障がい福祉宣言、一部修正 神奈川県議会からの指摘受け

黒岩祐治知事(資料写真)

 神奈川県の黒岩祐治知事が「当事者目線の障がい福祉」の実現を目指す決意を示そうと昨年11月に発信した宣言について、県は内容の一部を修正した。県議会からの指摘を受け、分かりやすい表現に改めた。修正後の宣言は県のホームページなどで周知を図る。

 修正点の一つ、虐待は許されないことを強調する「あなたは障がい者であるまえに、人間です。人間だから人間らしい扱いを受けるのは当然の権利です」という一文で用いた「扱い」という言葉は、否定的なイメージを想起させる恐れがあるとして改めた。「人間だからこそ、一人の人間として尊重されるのは当然の権利です」とした。

 県は地域共生社会の実現に向け「県当事者目線の障がい福祉推進条例」(仮称)の制定を目指している。知事は3月29日の会見で、「議会の皆さんと知恵を絞りながら、より良いものに仕上げた。宣言の内容に込められた思いを、しっかりと条例という形にしたい」と述べた。

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