安さの裏に潜む非純正バッテリーの危険性 

~発火の事故多発!~

バッテリー発火事故の再現映像(バッテリーが発火する様子)

非純正バッテリーによる事故が多く発生しています。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE(ナイト))に通知のあった製品事故情報では、2017年から2021年の5年間に非純正バッテリーの事故が134件ありました。これらの事故はすべて製品や周囲が焼損した事故です。直近の3年間は事故が多く、毎年家屋の全焼事故が発生しています。

多くの事故は使用中や充電中に発生していますが、特に最近では充電後に置いていただけで発火に至った事故も報告されています。非純正バッテリーの中には純正バッテリーよりも多くのリスクを抱えているものがあることを認識してください。リチウムイオンバッテリーが使用されているものが多く、内部に可燃性のガスなどが含まれているため、一度事故が起きると火災といった大きな被害に発展しやすく、購入の際には注意が必要です。

非純正バッテリーの抱えるリスク

純正品と比べ、設計不良で異常発生時に安全保護装置が作動しないリスクが高い。

純正品と比べ、品質管理が不十分な場合があり、普通に使っても事故に至るリスクが高い。

事故が発生した際、取り付けた機器のメーカーの対応や補償を受けられない場合がある。

リサイクルルートが確立されていないなど、廃棄が困難な場合がある。

事故発生状況

NITEに通知のあった製品事故情報※ では、2017年から2021年の5年間に非純正バッテリーの事故が134件ありました。 下図に「年別の製品別非純正バッテリー事故発生件数」を示します。2019年に電気掃除機に使用された非純正バッテリーで多くの事故がありました。2020年には電動工具で多く発生しており、2021年はまた電気掃除機が増えています。この原因は、有限会社すみとも商店及びロワ・ジャパン有限会社が輸入した非純正バッテリーの事故が多く発生したことが挙げられます。

図1:年別の製品別非純正バッテリー事故発生件数

※ 消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含みます。
プレスリリース本文は、こちら >>> https://www.nite.go.jp/data/000135089.pdf

関連動画

バッテリーパック「2.非純正品の発火https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/22033002.html

【動画の解説】バッテリーパックに不具合があったために発火に至った事故です。バッテリーパックの付け替えが行える製品は、事業者の指定する純正バッテリー以外に他社製の互換品(非純正バッテリー)も市場で流通しています。それら非純正バッテリーの中には、品質の低い安全性が確認されていないものもあるため、購入時には注意が必要です。

モバイルバッテリー「5.異常発生時の対処」https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/22033001.html

【動画の解説】モバイルバッテリーが膨らんでしまった際は、金属製の容器にふたをして密封してください。万が一発火などした場合、周囲への延焼被害を低減することができます。

関連リンク

リコール情報の検索
>>> https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/recall/search/

事故情報データベース
>>> https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/

注意喚起ポスター
>>> https://www.nite.go.jp/data/000135093.pdf